○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。よろしくお願いいたします。
公明党は、仕事と家庭、育児の両立を支援するため、一九八五年に独自の育児休業法を提案するなど、また近年におきましては前坂口大臣を中心に様々な制度創設をリードしてまいりました。少子高齢化が一層進むことが予想されますので、今後も男女問わず働きながら育児、介護を両立させることができる社会づくりが重要かつ喫緊の課題であると思います。
平成十五年六月の内閣府による調査によりますと、女性は家庭、男性は仕事という固定的性別役割分担意識が、欧米諸国では賛成、どちらかといえば賛成とする割合は小さく、特にスウェーデンでは男女とも一〇%以下であるのに対しまして、日本では賛成が男性四六・五%、女性が三六・八%と割合が大きくなっております。このことからも、日本の社会は女性は家庭、男性は仕事という伝統的意識がまだ強く、このような社会では仕事と子育ての両立は難しいと思われます。例えば、結婚をして子供ができ、仕事を続けたいと思い会社側からも了解を得ることができたとしても、御主人やそれぞれの両親が子育てに専念してほしいと仕事を続けることに反対するというケースもございます。
女性は家庭、男性は仕事という固定的性別役割分担が正しいとか間違っているとか、そういうことは言えませんが、ただ、この日本の伝統的意識によって女性の生き方が決められてしまうことはおかしいと思います。男女問わず一人一人がそれぞれの自分の生き方に満足をし、充実感を持つことができるような社会づくりが進む中で、今回の育児・介護休業法等の法律が生かされていくのではないでしょうか。そして、それが少子化の流れを止めることにもつながると思いますが、大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(尾辻秀久君) 議員御指摘のとおり、男女問わず個人が自らの生き方を選択でき、人生に満足感や充実感を持ちながら子育てできるような社会づくりを進めていくことは、少子化の流れを変える上で重要であると考えております。
しかしながら、固定的性別役割分担意識は縮まってきているとはいえ依然として根強く存在している中で、お話しのように、男性は職場優先の働き方を求められ子育てに十分な時間や力を注ぐことができない一方で、今度は女性の方には出産、育児に伴う負担が極めて大きくなっておりまして、そういう意味で男女とも子育てに対する満足感を低くしているんではないかと、こういうふうに考えるところでございます。
このために、職場優先の企業風土や男女の固定的役割分担意識の是正を図ることなどを通じまして、例えば育児・介護休業制度を利用しやすい職場環境や社会環境づくりを進めるなど、男女がともに子育ての喜びと働く喜びを同時に得ることができるような社会を築いてまいりたいと考えます。
○鰐淵洋子君 大変にありがとうございました。
繰り返しになりますが、男女問わず一人一人が自分の生き方に満足し、生き生きと生活していけるような社会づくりに私も全力を取り組んでまいる決意ですが、是非厚生労働省も率先をして取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
続きまして、育児休業の取得促進策についてお伺いいたします。
仕事と子育ての両立を推進する上で重要な育児休業取得について、政府は、男性が一〇%、女性八〇%に引き上げることを目標に掲げております。現実には、男性の育児休業取得率は平成十四年では〇・三三%、女性は六四%にすぎません。特に、男性の取得率を上げることについては、政府は今回の改正案では特に誘導する仕組みを盛り込んでおりませんが、例えば、公明党ではマニフェストの中で、父親の育児参加を促すため、育児休業を父親が取得するパパクオータ制度の導入をすることを挙げております。
男性の育児休業取得が進まない要因として、経済的要因、伝統的職場意識等、様々あるかと思いますが、こうした課題を乗り越えて育児休業取得率男性一〇%、女性八〇%の目標達成を目指し、どのように取り組まれるのか。また、平成十四年五月に総理の指示でもある少子化の流れを変える実効性ある具体的方針についてどのようにお考えか、お伺いいたします。
○国務大臣(尾辻秀久君) 我が国で男性の育児休業の取得が進まない理由といたしましては、再三申し上げておりますけれども、職場の理解不足や仕事量の問題など、男性労働者が育児休業を取得しやすい職場環境が整っていないという企業側の要因や、あるいはまた法制度に関する理解不足、育児は女性の役割という意識など労働者側や社会全体の要因、こうしたものが指摘をされておるところでございます。
したがいまして、こうした状況を踏まえますと、男性の育児休業の取得促進のためには、パパクオータ制の導入という御提言もございましたけれども、まずは現行の法制度の周知や社会全体の機運の醸成等から取り組んでいくことが重要であろうと考えておるところでございます。このため、政府といたしましては、男女別の育児休業取得率について社会全体の目標を掲げ、この達成に向けた取組を推進しているところでございます。
具体的には、次世代育成支援対策推進法における一般事業主行動計画の策定、実施により、それぞれの企業における環境整備を図ることでありますとか、ファミリーフレンドリー企業の一層の普及促進などによって男性の育児休業の取得促進を図ってまいりたいと考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
この男性の育児休業取得により家事、子育てを分担してもらえることは女性にとって大変に有り難く、精神的にも心強いものでございます。是非、大臣を中心に、男性の育児休業取得の推進を更に図っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
育児休業法を利用しやすく、仕事と家庭を両立させるためには、企業、現場の企業そして上司を始め周りの方の理解、協力が重要ですが、その取組に力を入れている企業もございます。その代表的な企業として、御存じの方もいらっしゃるかと思いますが、株式会社資生堂が挙げられます。公明党では仕事と生活の調和に関する検討ワーキングチームを設置し、この課題に取り組んでおりますが、先日、このワーキングチームで資生堂に視察に行ってまいりました。
資生堂では、仕事はもちろん、育児、介護に限らず、趣味やボランティア、地域活動にも取り組み、個人生活を豊かにする生き方、ワーク・ライフ・バランス、この概念を経営戦略として取り入れておりました。
具体的な取組としましては、育児休業を取るに当たって社会や会社から後れてしまうのではないかという不安を持つ方が多いと思いますが、それらの方に会社、上司から様々な情報等をメールで発信するなど、すぐに仕事に復帰できるような体制が組まれておりました。また、販売担当の方が保育園に子供を迎えに行くのに夕方五時に退社をしたい。しかし、その時間は一番忙しい時間に当たります。そこで、その時間帯にOBの方に来ていただき代わりに働いていただく、そのような体制も組んでおられました。ここまできめ細やかに体制を整えてくだされば、気兼ねなく早期退社もすることができます。また、本社ビルの近くには、数分のところでしたが、カンガルームという保育所があり、お子さんがそばにいるので安心して仕事もでき、お昼休みを利用して行事に参加するなど、社員の方に大変に喜ばれておりました。
このように、資生堂は大変に進んだ取組をされておりますが、その結果、採用試験の際に、採用人数百人から二百人に対して二万人の応募者があり、優秀な人材が集ってきているそうです。私も、子供が二人いらっしゃる方で大きな責任を持ちながら仕事をされている女性にお会いしましたが、とても生き生きとされていたのが印象的でした。
このように、企業の発想の転換を促すことが重要で、先駆的な取組をしているモデル企業の周知徹底を積極的に展開し、ワーク・ライフ・バランス、仕事と家庭の調和を実行することが経営上もメリットがあるということなど、意識変革を促進していく重要性を強く感じますが、厚生労働省の具体的取組についてお伺いいたします。
○政府参考人(伍藤忠春君) 今お述べになりましたような御趣旨のことを進めていくということは大変重要だと思いますので、先ほど来御答弁しておりますが、こういった両立支援と、あるいは職場の改革ということに積極的に取り組んでいる企業を、私どもは今ファミリーフレンドリー企業というような呼び名で表彰する制度を設けておりますが、こういった先進企業をできるだけこの世の中に広く周知をしていくと、こういったことに一層力を入れていきたいと思いますし、それから、両立支援に先進的に取り組んでおるこういう企業等、企業の業績といいますか、そういう社会の評価、そういったものとの関係についても調査研究を今委託をしているところでありますので、こういったことを進めて、そういった関係も何らか明らかになれば、そういうことも含めてできるだけ世の中に普及啓発をしていくということを進めていきたいと思っております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
何よりも会社側の理解も重要でございますし、また、特に仕事と充実した個人生活の両立があって社員の成長とまたその職場の業績アップにもつながるという、そういう経営上もメリットがあるということを是非強く訴えていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
今、本改正案の企業に対する周知徹底、意識改革の取組についてお伺いいたしましたが、次は、労働者側に適切に権利行使ができるようにあらゆる機会を作って周知徹底をしていくことが最重要課題の一つと考えます。
参考に別の制度の周知徹底の取組を紹介させていただきますが、欠陥住宅対策対応のためにできた住宅性能表示制度について、国土交通省はこの制度の普及のために、全国四紙、発行部数二千五百万部に及ぶそうですが、新聞に広告掲載をしたそうです。また、ラジオ番組の中で特集を組んだり、また講習会を四年間で四千五百回を開催し、延べ二十一万人がこの制度について受講をされたそうです。このように、具体的に実施を進めていく中で制度適用率が一〇%を超え、ようやく国民に認知をされているそうです。
このような具体的な取組を進めていく中で、育児・介護休業制度を国民の皆様だれにでも認知でき、利用できるように周知徹底を再度要望いたしますが、対応についてお伺いいたします。
○政府参考人(伍藤忠春君) 育児休業制度の普及については、今までもいろんな説明会でありますとか、いろんな形で周知に努めてきたつもりでありますが、更にこの改正を機に一層力を入れていきたいと思いますし、それから一般企業、今、行動計画というのを策定していただいておりますが、そういったことを通じても企業における環境整備が図られてくるというふうに思いますので、行政の努力とそれから民間企業、企業の努力と相まって、できるだけ実効のあるものにしていきたいというふうに考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
この育児・介護休業が取得されることによって個人の生活が充実していくことは間違いございませんので、是非とも対応を引き続きよろしくお願いしたいと思います。
続きまして、介護休業についてお伺いいたします。
介護の状況によりましては、施設入所を考えた場合、施設入所の申込みなどをして三か月で入所施設を見付けられないことも考えられます。そこで、こうした特別な事情に対応した期間延長を介護休業でも導入すべきと思いますが、対応はいかがでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) この介護休業制度の考え方の問題でありますが、これはいろいろ審議会等でも御議論がありまして、介護休業というのがどういう使われ方をするのか、どういう制度なのかということについて議論があったところであります。
直接労働者が休んで介護をするということを介護休業で保障するということではなくて、それも併せて長期的な介護方針を定めるというようなことで、その期間としてこの介護休業を利用していただくと、こういった活用の仕方を前提に議論が進められてきたところでございます。片方で、介護保険制度が充実をされ、いろんな施設サービス、在宅サービスも充実をしてきておりますから、そういうものと両輪相まっていろいろこの世の中の要請にこたえていくということが必要だろうと思います。
そういった観点から、この介護休業の期間そのものを延長するということについては、そういった社会的要請が非常に強いということまでの認識にはまだ到達してないわけでありまして、今言ったような介護休業制度の性格からかんがみれば、一応今の期間を前提にして、それ以上のもし必要性については、必要があれば労使の話合いにゆだねるというところが限界かなというような考えでございます。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
様々なケースも考えられますし、また介護におきましては家族の協力抜きでは考えられませんので、是非将来にわたって更なる拡充の検討も進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次の質問に移らせていただきますが、育児休業中には社会保険料免除措置が認められています。その一方で、介護休業中には社会保険料が免除されておりません。これではバランスを失すると思いますので、介護休業中にも社会保険料免除の対象とすべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(渡辺芳樹君) お答え申し上げます。
現在の年金制度における先生御指摘の育児休業期間中の保険料の免除、こういう取扱いでございますが、将来の年金制度の支え手となる次世代の育成という観点から設けられてきたものでございます。介護休業の場合は、育児休業と異なってそうした意味合いが薄く、育児休業と同様の取扱いとしていないというのが現状でございます。また、諸外国の年金制度におきましても、育児期間と介護期間の年金制度上の取扱いというのはどうも違いがあるようでございます。
なお、この問題につきましては、今般の平成十六年年金改正に向けた数年間の検討過程の中で、例えば女性と年金検討会というようなところでも議論が行われる中では、確かに性格や扱いは異なっている、今後検討すべきものとすると、こういうような議論の結果があったというような経緯もございますが、その後様々な御議論を経て今回の年金改正が行われたわけでございますが、そのプロセスでは、さらに、給付に関連しないことには保険料を使わないという大きな原則が論じられ、またその下に今回の改正が行われてきたという経緯がございます。
どこまでをどういうふうにとらえるかというのは大変難しいわけでございますが、冒頭申し上げましたように、育児休業や子育てのための時間短縮に関する保険料の免除、あるいは時短の場合には特に標準報酬が不利にならないような措置を講ずると、こういうようなことについては、今回の年金改革の中にも、先ほど言った大原則の下ではありますが、ぎりぎり入れ込ませていただいたという経緯がございます。
そういう意味で、なかなか同列にはうまく扱えない性質ではないかとは思っておるんでございますが、今後年金制度の置かれている状況の推移というものをよく見極めまして、更に研究を続けていくべきものというふうに考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
次に、介護問題に関連いたしまして、現在検討が進められている介護保険制度の見直しについてここで二点ほど伺わせていただきます。
次期通常国会に法案提出を検討されている介護保険制度改革においては、施設入所者の居住費、食費を原則保険料外とし、利用者に負担を求める方向が打ち出されております。年金給付との重複の是正や、在宅でサービスを受けている方と施設でサービスを受けている方の負担の公平という観点からもやむを得ないと思いますが、現場の方々のお話を伺っておりますと、所得の低い方々が施設にいられなくなるのではないかとの懸念する声も一部にございます。
そこで、この施設給付の見直しに当たっては、きめ細やかな低所得者対策を講じることが不可欠と思いますが、厚生労働大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(尾辻秀久君) 施設給付の見直しでございますけれども、施設入所者における介護保険と年金給付との重複の是正、それからまた、在宅と施設との間の利用者負担の不均衡の是正、こうしたことの観点に基づき行うものでございまして、見直しの方向としては、居住費、食費を利用者に負担していただく方向で考えております。
その具体的内容の検討に当たりましては、御指摘のとおりに、低所得者に十分配慮し、入所者の所得水準などに応じたきめ細かな対応を行っていくことが必要と考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
今大臣がおっしゃったとおり、是非ともこのきめ細やかな対応をよろしくお願いしたいと思います。
また、現在施設に入っておられる方の中には介護保険制度発足前から施設を利用されている方が多くいらっしゃいます。このような方々は、介護保険制度発足時に、制度移行に伴う経過措置として自己負担額が軽減されているところであります。この経過措置は施行から五年間の措置ということで、来年三月にも終了予定と聞いており、現場では不安の声も聞かれます。
経過措置の取扱いについては十分に現場の実態を見ていただき、また関係者の声を聞いた上でその対応を検討すべきと考えますが、厚生労働大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 介護保険制度施行前から特別養護老人ホームに入っておられた方、旧措置入所者という表現になっておりますけれども、につきましては、措置制度から介護保険制度への円滑な移行を図る、このことが大事なことでございましたので、一つには、利用者負担の軽減措置として、介護費用の自己負担部分と食費の合計額が法施行前の費用徴収額を上回らないように設定をし、要介護認定の結果、非該当又は要支援とされた方であっても引き続き入所を認める、こういうことにしたところでございます。
これらの措置でございますけれども、施行後五年間の経過措置とされておりまして、経過後、措置期間後、すなわち平成十七年四月以降は特別な扱い、こうした経過措置は、特例的な取扱いは解消して、低所得者への配慮を含め、他の入所者と同様の取扱いすることが一般的ではないかと考えておるところでございます。
しかしながら、現場の実態等も踏まえた検討が必要との御指摘もございますので、そうしたものも踏まえまして、今後の検討課題の一つとしてその取扱いを検討してまいりたいと考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
続きまして、看護休暇についてお伺いいたします。
公明党が一九九九年十二月に発表した総合少子化対策プランで子供の看護休暇創設をいち早く提言し、今回の改正案で事業者の努力義務からようやく労働者の権利として制度化されたことに高く評価いたします。働きながら子供を育てる親にとって子供の急な病気やけがの対応はとても大変で、そのときに休暇が取得できるようになったことは大変に喜ばれることだと思います。
しかし、小学校就学前の子供は、はしかやおたふく風邪などにもかかりやすい時期で、医者から通園許可が下りますのが、人にもよりますが、五日以上掛かる場合もございます。このようなことからも、更に取得可能な休暇日数の延長を検討していくべきと思います。また、取得する際に半日単位にしたり時間単位にするなど、柔軟な運用ができるような配慮も併せてお願いしたいと思いますが、対応はいかがでしょうか。
○副大臣(衛藤晟一君) 看護休暇につきましては一労働日を単位としており、半日単位や時間単位で休む権利が法律上保障されているものではございませんけれども、事業主が半日単位や時間単位での制度を設けることには、それをむしろ勧めているという立場を取っております。
具体的な運用に当たりまして、それらの形での柔軟な対応が可能であるということを示してまいりたいというふうに思っております。
以上でございます。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
せっかくすばらしい制度ができておりますので、今おっしゃったように、柔軟な対応をしながら、是非ともこの看護休暇取得に向けて更に取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
続きまして、この制度に関する相談体制についてお伺いいたします。
育児・介護休業は労働者が黙っていては企業は与えてくれません。まずは労働者が事業主に申し出ることが第一条件です。しかしながら、労働組合のない職場も多く、不利益な取扱いが禁止されるといっても、嫌がらせなどの問題が起きることも考えられます。そうした場合に、駆け込んで相談できる窓口のあることが非常に大切だと思います。育児休業や介護休業に関する相談にどこが対応するのか、また相談窓口がどこにあるかなどの徹底をどのように行っていくつもりなのか、お伺いいたします。
○政府参考人(伍藤忠春君) 育児休業や介護休業に関するいろんな御相談には各都道府県にあります労働局の雇用均等室というところで対応しておりますので、育児休業を取らせないといったような嫌がらせとか、そういった法違反と判断されるような事例につきましては積極的にこういったところに御相談をいただきたいと思っております。
こういった相談受付につきましては、今までも私どもの厚生労働省あるいは労働局のホームページでありますとか、あるいは市町村関係団体を通じての広報でありますとか、あるいは労働組合からの周知、こういったこともいろいろ組み合わせてやっているところでございますので、そういったことをより徹底をしていきたいというふうに考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
この相談窓口の設置はだれもが安心して育児・介護休業を取得する上でとても大切になってくるかと思いますので、是非この取得の制度を広めるとともに、また相談していただける窓口がどこにどのようにあるのかという、再度徹底をしていただくことが大事かと思いますので、まだまだ知られていないんではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
続きまして、育児保険の創設についてお伺いいたします。
女性労働協会の調査で、育児休業制度を利用しなかった理由で、収入減となり経済的に苦しくなるという答えが四〇・二%もあり、経済面でも大きな課題だと思います。また、予算の内訳を見ますと、社会保障給付費のうち、高齢者関係給付費は六九・九%で、児童・家庭関係はわずか三・八%しかありません。国際的に見ても高齢者への支援の手厚さに比べると子育てへの支援は手薄だと実感いたします。高齢化と少子化対策の両方を推進する必要性を考慮しつつ、児童・家庭関係予算を増額し、予算のバランスを図る時期に来ていると思います。
しかし、高齢者の急増と厳しい財政状況を考えますと、児童・家庭関係予算を増額して予算のバランスを図ることが当面厳しい状況だとすれば、新しい財源、すなわち子育てに関する手当とサービスを総合的に給付する育児保険を創設することが出生率回復と少子化の流れを変える決め手と考えます。
育児保険を導入する一つのねらいは、すべての子供を社会の宝と位置付け、支援の対象をすべての子育て家庭に拡大する点にあります。出産育児一時金や出産手当金は医療保険から、育児休業給付は雇用保険からなど、既に一部で制度化されております。次世代を担う子供に社会全体の資源をもっと配分し、日本の社会保障を子育て支援重視型へ構造改革する時期だと思います。そのために起爆剤となる育児保険の導入効果と創設に対する大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(尾辻秀久君) 御質問いただきました育児保険につきましては、社会全体で子育て支援に係る費用を支援しようという観点から研究者の間でも提案をされております。また、最近では九州地方知事会からも提案が出されました。
その提案されておる内容は様々でございますけれども、いずれにせよ、申し上げましたように、子育てを社会全体で支援していくための効果的な施策の在り方について検討していくことは極めて重要なことでございますから、御提案のようなことも含めて、今後とも様々な角度から研究、検討を重ねていくことが必要であると考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
すべての子育て家庭のための対応ですので、是非とも更なる研究、検討をお願いしたいと思います。
関連しまして、ファミリー・サポート・センター事業についてお伺いしたいと思います。
会社から急な残業が命じられたときなどの育児に関する相互援助活動の制度として、平成六年度からファミリー・サポート・センター事業が始まっておりますが、全国でどのように展開されているのか、現状を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(伍藤忠春君) 今年の三月末日現在で、全国の三百一の市区町村に設置をされているところでありまして、会員数が十八万人、いろんな仕事を受託した活動件数として八十四万件と、こういう数字になっております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
具体的にどのような取組をされているか教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) ファミリー・サポート・センターの事業でございますが、これはいろんな、高齢者でありますとか家庭の主婦でありますとかサービスを提供できる方を登録して、あらかじめ登録し、例えば共稼ぎの家庭で子供の保育園からの迎えを頼むとか、あるいはそのほか何でもいいわけでありますが、いろんな日常の細々としたいろんなサービス、そういったものをファミリー・サポート・センターというところが仲介役になって、あらかじめ会員を登録していただいて、必要なニーズとそれからそれを提供できる人とをマッチングすると、こういう事業をやっているわけでありまして、今までは比較的そういうニーズが多いであろう都市部、人口五万人以上といったところに設置を進めてきたと、こういうのが実情でございます。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
今御説明あったとおり、このファミリー・サポート・センター事業は、地域を挙げて育児に取り組むという上でも大変にすばらしい発想かと思いますが、このような制度が成功するには各地域での活発なPR、宣伝が必要かと思います。
地方自治体を巻き込んで、どのような周知、マスコミ含めて、協力を求めているのか、どのように対応しているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(伍藤忠春君) 大変地域に密着した事業でございますから、そういった広報手段というのもできるだけ市区町村ごとの、役場の広報紙とかそういうのもございますが、そういったものでありますとか新聞の折り込みでありますとか、そういうできるだけ住民の目に触れるような形でそれぞれの自治体で取り組んでいただいておるというふうに承知をしております。
それから、国ではいろんな関係機関を通じてこういった事業内容、ポスターとかリーフレットの形で幅広くこの周知に努めておるところでございまして、国も頑張りますが、要は市町村といいますか実際に実施するところができるだけ住民に身近な広報手段を活用してやっていただくと、これが基本かなというふうに考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
今も御説明がありましたが、このファミリー・サポート・センター事業、設立基準が人口五万人以上の市町村であるということが条件のようですが、この基準が厳し過ぎるのではないかと思いますが、もっと小さな市町村でも設立できるように基準を見直すべきではないかと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(伍藤忠春君) ニーズの多いというところから、その都市部からまず取り組み始めたわけでありますが、今御指摘のありましたように、いろんなところでこの事業の有用性というのが認識をされてきておりますし、是非設置をしたいという希望もありますので、来年度以降、今御指摘のあったようなことも含めて是非検討していきたいというふうに思っております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
子育ては家庭だけに限らず地域においても取り組むべき課題でありますので、是非このような制度を使って、地域の協力も得ながら子育てできる、子育てがしやすい社会づくりを更に推進していきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
大変申し訳ありません。通告していないんですが、ちょっと幾つか質問をさせていただきたいと思います。
まず、先ほども蓮舫委員から質問もございましたが、女性の育児休業取得率が六四%と聞いても実際になかなかそれは実感が伴わないんですが、この育児休業取得率の六四%、それまでに辞めた人も含めますとかなり低い数字になるということで、先ほどもいろいろ様々お話がありますが、実際にそうやって働きたいけれども辞めざるを得ないという方が確かにいる中で、再度、ある程度子供が大きくなってまた働きたいと思ったときに再就職を考えられる方もいらっしゃるかと思いますが、その再就職を支援する制度も重要かと思いますが、そのような何か取組がありましたら教えていただきたいと思います。
○政府参考人(伍藤忠春君) 是非、働くことを希望する方々が就業を継続すると、これに尽きるわけでありまして、こういうために何をしていくかということで、そういった環境整備を図ると、育児休業制度あるいは育児休業給付、こういったものでの制度の整備を図るということも重要でありますが、ハローワークとかそういった就業の、その雇用の紹介をしておるような機関を通じましてもできるだけその再就職の援助と、あるいは私どもの雇用、何といいますか、雇用均等政策を通じましても再就職の支援と、こういったことにも力を入れて、いろんな総合的な対策に取り組んでいきたいというふうに思っております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
先ほども申しましたとおり、本当に女性がどういう状況になってもまた働きたいと思ったときにまたしっかりと再就職ができるような体制、ここも大事になってくるかと思いますので、また検討をよろしくお願いしたいと思います。
もう一つだけ質問をさせていただきたいと思いますが、先ほども相談体制について少し御質問させていただきましたが、この本改正案のように制度を充実させても、その制度を労働者が気兼ねなく利用できる環境と雰囲気の、雰囲気の作ることが大事かと思いますけれども、そのために、労働現場における制度の利用状況や労働者の生の声を吸い上げることを適時に適切に実行していくことが大切かと思います。
今後どのような対応をしていくか、先ほどの、窓口がどこにあるかという質問をさせていただきましたが、どのように実行していくか、また現状も含めてお話をしていただきたいと思います。
○政府参考人(伍藤忠春君) 制度を整備をいたしましても、これが有効に活用されるということはおっしゃるとおりでございますので、まずはこういった今回の制度をできるだけ分かりやすい形で周知を図ると、これが肝心だろうと思いますので、いろんなルートを通じて、労働組合、先ほど言いましたように、企業サイドからあるいは組合サイドから、いろんな面からこういうアプローチをして周知をしていきたいと思っておりますし、それから有期雇用者という、なかなか実態がつかみにくいところでもありますので、そういった実情を把握するような努力と、こういったことも併せて必要かなと思っております。
そういったいろんな努力をしながら、今回の制度が社会に定着をし、根付いていくようにということを是非、私どももそういったことを念頭に置きながら取り組んでいきたいと思っております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
突然の質問で申し訳ありません。ありがとうございました。
様々質問させていただきましたが、仕事と家庭、育児の両立を支援するすばらしい制度ですので、もう再三言わせていただいておりますが、是非とも、企業においてもまた労働者においても周知徹底をしていただきまして、もう是非これを、この制度を活用する中で一人一人が充実した豊かな生活が送れるように、厚生労働省も先頭を切って進んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。。
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