○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。今国会より国土交通委員会になりましたので、どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、限られた時間でございますので、これまで国土交通行政に関する様々な御意見、御要望をいただいておりますので、その声を基に質問させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
まず初めに、都市再生機構住宅について質問させていただきたいと思います。
規制改革推進のための三か年計画が本年六月に閣議決定をされております。七十七万戸の賃貸住宅について、今後の削減目標数を明確にすべき、こういった内容が盛り込まれておりました。これは大変に厳しい内容であると思っておりまして、この問題に関しまして、一部週刊誌等でも売却して廃止する団地の名前が掲載されるなど、居住者の皆さんの間で大きな不安が広がっております。
この問題に対しまして、今後国土交通省としましてどのような方針で取り組んでいかれるのか、これは、八月の行政改革事務局に都市再生機構の整理合理化計画案、これを提出されていると伺っておりますので、今後の方針についてまずお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(和泉洋人君) お答え申し上げます。
委員御指摘のように、本年六月に閣議決定されました規制改革推進のための三か年計画におきましては、七十七万戸の賃貸住宅について、今後の削減目標を明確にすべきと、こういった指摘がございますが、同時に、居住者の居住の安定に配慮した上でと、こういった条件が付けられております。現在の居住者を一方的に追い出すなどの居住の安定を脅かすようなことは当然我々として考えておりません。
こういった閣議決定を踏まえまして、国土交通省としまして、八月に、我が国の将来の人口、世帯数の減少等による空き家リスクなどの状況を考えると建て替えや改善を通じた賃貸住宅ストックの再編自体はやむを得ないわけでございますが、これらの再編に当たりましては、さきの国会で成立させていただきました住宅セーフティーネット法において都市再生機構の賃貸住宅が住宅セーフティーネットを担う公的な賃貸住宅として位置付けられたことなども考慮しまして、中身でございますが、居住の安定を考慮した賃貸住宅のストックの再編、団地別整備方針や削減目標の策定、あるいは子育て世帯や高齢者世帯等の供給に重点化するなど役割の明確化、そして公営住宅等としての譲渡、活用や医療、介護、子育て支援施設の誘致など、今後の少子高齢化社会に対応した整理合理化案を示したところでございます。
いずれにしましても、既存の居住者の居住の安定を考慮した賃貸住宅のストック、そういったことが大前提でございます。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
是非大臣の方にもお伺いしたいと思います。
今の答弁の中にもございましたが、この計画案の中には、居住者の安定を考慮した上で方向性、実施計画を策定する、そういった趣旨が含まれているかと思いますが、やはり行革を進めていくことは大変に重要なことでありますけれども、こういったことを進めていく中で、先ほども申し上げましたが、既存の居住者の方が出ていかなければいけないとか追い出されるようなことがあってはならないと思いますし、その点についてもう一度改めて大臣の方からも御見解をお伺いしたいと思います。
あわせまして、先ほどちょっと答弁の中にもあったかもしれませんが、建て替えなどによりまして家賃が上昇するのではないか、こういった不安の声もございまして、先ほどの計画案の中にもございましたが、住宅セーフティーネットとしての役割、これをしっかりと果たしていく上でも、上昇するのではないか、こういった居住者の方の不安にこたえるということも重要になってくるかと思います。
この点につきまして、国土交通省としても、国から都市再生機構への出資金制度、これをつくって来年度の予算で四百億円要求されていると伺っておりますが、こういった居住者の方が安心して住み続けられる対応を強く私も要望したいと思いますが、この二点を大臣の方から御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 局長答弁とダブるところがあるか分かりませんけれども、規制改革のための三か年計画というのが本年六月二十二日、閣議決定されました。その中で、都市住宅整備公団、機構につきましては、七十七万戸、保有する賃貸住宅につきまして、次が大事でございます、居住者の居住の安定を図った上で削減数を明確化しなさいということが閣議決定の内容の骨子でございます。
したがいまして、それを受けて、今、この年末までにどれだけの削減をどのようにしていくか、こういうことを今鋭意検討しているところでございます。言うまでもなく、居住者の居住の安定を確保しつつということは、その人たちを追い出すとかいうことはあってはならないことでありますし、毛頭考えておりませんので、それは安心願って結構だというふうに明確に申し上げたいと思います。
入居当時若かった入居者も、今、三十年、四十年の時間を経た現在、ほとんどの方が高齢に達しております。しかも、所得分布も大変低い階層に位置する人が多いわけでございます。したがいまして、そういうことも考えますと、住宅のセーフティーネット法とかあるいは都市再生機構法が成立するときに衆参両院で示していただきました附帯決議というのがあります。その中にも、中に入っておられる方の居住の安定ということが非常に重要であるという指摘がございます。我々はそれをきっちり守ってやっていかなければならないというふうに思います。
しかしながら、これ建て替えた場合に、どこの団地ごとにどう建て替えをするのか、どう整備するのか、こういうことは、そこの地方自治体及び団地入居者の団体、居住者の団体等の御意向も十分聞きながら進めてまいります。
しかしながら、その中に、家賃が上がればもう入れません、こういう人が出てきたんでは、これは居住の安定を害します。したがいまして、先ほどちょっと申されましたけど、我々としては、家賃の補助をしてでもそういう方々に入っていただけるようにということで現在四百億円の予算も要求をしているところでございまして、これを確保した上で安心して移っていただきたいというふうに思うわけでございます。
年末までに計画立てますけれども、建て替えは非常に住生活基本法というものが今までの住宅の建設計画法に変わって量から質へという形になっています。したがいまして、今までの住宅ではエレベーター施設等がないものについても、今後建てられるものについては当然、もう少し高層にはなりましょうけれども、エレベーターも付きます。したがって、家賃も上がることになるわけでしょうけれども、そういうことにも心配をしていただかなくてもいいように我々としては配慮をして、そして円満に進めていきたいというふうに思っております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
大臣の方からもございましたが、高齢化、低所得化も進んでいるということもありますし、また地域によっても、また団地によっても課題は様々かと思いますので、是非とも現場の実態を見た上での対応をお願いしたいと思います。再度要望させていただきたいと思います。
続きまして、これも先ほど少し触れていただいておりましたが、今後の都市再生機構住宅や公営住宅の在り方ということで質問させていただきたいと思いますが、より一層高齢化が進むということで、これらの住宅が高齢者のための住宅とか地域とか、そういった偏ったことになるのではなくて、例えば子育て支援、そういった子育て世代の方にも住んでいただいて、お子さんから高齢者までありとあらゆる方が住んでいただき、そういっただれもが快適に生活できるような住宅、そういった整備を地域を挙げて取り組んでいくことが重要になるかと思います。現在、核家族化も進んでおりますし、その意味では子供にとっても高齢者にとっても双方が地域にいるということは大変にいい環境にもなりますし、そういった意味で、今後の住宅の在り方として、介護、医療のサービスとともに子育て支援、そういったサービスも含めて、一体的な地域の生活福祉拠点、そういった町づくりというか地域づくりということで、こういった方向性で是非とも進めていただきたいということで、要望というか、したいと思っておりますが、これに対して御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 今後低層であった賃貸住宅を高層の建物に建て替えるということになりますと、そこに当然空閑地ができます。その空閑地をどう利用するかということにつきまして、今御指摘のように、高齢者の方々が大変多く住んでいらっしゃる団地でございますので、そこを安心住空間創出プロジェクトということで、厚生労働省と国土交通省で連携をして、そしてそういう空き地の部分について、福祉、医療、子育て支援等の施設をそこへ誘致をする、造っていただくというようなことを進めようといたしているわけでございます。
今までも、バリアフリー化とかあるいはシルバーハウジングの供給とかいろんなことでそういうものについてのサービスを進めてきていますけれども、今回そういうふうにして、整理する、建て替えるというようなときに、その空き地を有効に利用して福祉施設等の併設というものを原則化していきたいなと、そういうふうにも思っているところでございます。
現在までに、シルバーハウジングプロジェクトについては、御案内のとおりだと思いますけれども、今回もデイサービスセンターとかをその中に造っていこうと。現在、公営住宅等の中に、千百十二団地の中にそういうものを千六百三十二施設造り、そのうち都市再生機構については、高齢者対応の五百七十六施設のうち百四十七をこの都市再生のところで造っておりますし、少子化対応につきましても、保育所等四百十三施設のうち都市機構では三十施設を、そのほか、図書館、ホール、体育館、市役所の出張所、交番、郵便局等をその中へ入れ込んでいくということもしておりますので、非常に歩いて暮らせるすばらしい町が、そこに高齢者を中心としたそういうものを造っていこうというふうに考えているところでございます。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。よろしくお願いしたいと思います。
では次に、道路対策について質問させていただきたいと思います。午前中も高速道路の料金等について質問がございまして、ちょっと重なる点もありますが質問させていただきたいと思います。
これも昨年十二月に、道路特定財源の見直しに関する具体策が、これ閣議決定をされておりまして、その中に、国民の要望の強い高速道路料金の引下げなどによる、ずっと云々とございました。一方で、首都高速の料金につきましては、道路公団の民営化の際に距離別料金の導入を前提とする協定が締結をされております。
その内容ですと、首都高速、首都高の東京線の場合ですが、現行七百円でございますが、これが最高額千七百円になる、長距離利用者の料金が大変高くなるという課題がございました。そこで、新たな料金案が本年の九月に公表されておりまして、料金設計を様々工夫していただきまして、長距離利用者の負担を軽減しようということで、最高額が千七百円だったものが千二百円ということで公表されております。
この案、発表されておりますが、しかしこれでもまだ利用者にとってまだまだ負担が大き過ぎるのではないか、また理解がなかなか得られないのではないかと私は思っております。この首都高などの高速道路料金の引下げは、国民の皆様の要望でもございますし、しっかりと経営努力をしていただいた上で更に新たな措置を講じるべきだと思っております。
あわせまして、物流コストの引下げによる国民生活の安定を向上するためにも、高速道路の夜間割引、こういったものを拡充するなど、そういった対応も併せて必要になってくるかと思いますが、この高速道路の料金につきまして、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 首都高速道路と阪神高速道路につきましては、民営化の際に政府・与党の申合せというものが平成十五年の十二月に行われておりますが、その中に、平成二十年度を目標に現行の均一料金制度、東京では七百円でございますけれども、これを改め、そして民営化後四十五年で債務を確実に完済するという基本方針の下で、適切な料金収入を確保しつつ利用距離に応じた料金制度を導入することということが決定されているわけですね。それを受けまして、首都高あるいは阪神高速は、民営化された会社が中心となりまして、現在のこの政府・与党申合せに沿って検討を進めてきたところでございます。
それで、九月に公表されました料金案というもの、先ほど言われましたように倍額を大きく超えるというようなものが出てくるという話がありますが、会社で設置している懇談会、専門家も入っておられるんですが、そういうところで、長距離利用の車両が一般道に流れて新たな渋滞や環境負荷を引き起こす懸念があると、したがって上限料金については更に引き下げることを検討することが必要だという、そういう提言もなされております。
したがいまして、引き続いて会社の努力、工夫や利用者などの御意見を十分に伺いながら今検討されている途上であると。そして来年の、二十年度ですから、にはそれを具体的にそういう意見を伺いながら決定をしなければならないということになっております。
また、全国の高速道路で、これは今までは首都高と阪高でございましたけれども、全国の高速道路では深夜割引というものが、零時から四時は三割引というものが既に導入されているところでありますけれども、深夜割引が適用されない時間帯を走行する大型車は途中で一般道に降りて走行するとか、道路環境に大きな負荷が発生しているという課題が生じていました。
したがいまして、今年の六月から、東名高速や名神高速等におきましては、深夜の割引時間帯を一時間繰り上げまして、二十三時、十一時から零時までを三割引、二十二時から二十三時までは二割引というような割引を拡充をいたしまして、物流の効率化を促進するための料金の社会実験を行っているところでございます。その結果で、良ければそういうふうにしていくということになると思います。
国土交通省といたしましては、これらの課題に対しまして、昨年十二月の道路特定財源の見直しに関する具体策というものをつくるにつきまして、高速道路料金の引下げなどによる既存高速ネットワークの効率的活用、機能強化のための新たな措置を講じることということが合意されておりますので、これに向かって、現在、社会実験の結果等を踏まえまして、今後の料金施策をどうするか、あるいは物流の効率化を図るための夜間割引の拡充はどうするかということを現在検討を進めているところでございまして、そのような種々の合意あるいは社会実験の結果を踏まえ、あるいはもちろん住民の御意見も聞きながら決めていきたいというふうに思っております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
是非とも、繰り返しになりますが、国民の皆様の強い要望でもあります引下げということで、是非その方向で努力もしていただき、また国土交通省としてもそういった方向で是非とも取り組んでいただきたいと思います。
では最後に、海岸保全のことで質問をさせていただきたいと思います。
公明党の中で海岸環境保全PTというのを設置しておりまして、海岸の保全、環境、利用、そういった様々な観点から現在視察や勉強会をさせていただいております。これまでも福島県、愛知県、静岡県、様々行かせていただいておりまして、海岸の侵食についてまずちょっと質問させていただきたいと思いますが、これも地域によって様々ではございますが、侵食、ある地域では数十年前と比べると百メートルから二百メートル侵食が進んでいるとかそういった地域もございまして、しっかりとこの海岸侵食、災害という観点、また、例えばウミガメが産卵できないとかこういった自然体系にも影響がございますし、そのほか海水浴とかサーフィン、利用の観点からも影響が出てくる課題であると思いますので、まずは全国の海岸の調査、把握、今どういう状況なのか、それをしっかりと把握して、具体的にこの侵食対策進めていくことが重要であるかと思っております。
この喫緊のデータが平成四年の十五年前のこういった古いものしかないということでしたので、是非とも早急にこの海岸の侵食状況、把握していただきたいと思っております。
あわせまして、これはちょっと利用という観点からなんですが、是非とも地元の方々の声を聞いていただいて、例えばサーファーの方とか地域住民の方の声を聞いていただいて、利用の観点から、例えば駐車場、トイレ、シャワー、こういった利便施設、これをしっかりと保全と一体と併せてこういった対策を是非とも進めていただきたいということで要望させていただきたいと思います。
最後、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 日本は世界で六番目に長い海岸線、三万五千キロを持っています。その海岸線が、砂浜が流出してやせていくというようなことも諸所で聞くわけでございまして、そういうことからも、それを防護する政策を我々としても真剣に考えるところでございます。
海岸法という法律が昭和三十一年に施行されておりますが、平成十一年にこの法律五四号で改正をされております。その中で、今までは、これは第一条でございます、この法律は、津波、高潮、波浪その他海水又は地盤の変動による被害から海岸を防護し、もって国土の保全に資することを目的とすると、こういうふうに書かれていたものを、平成十一年の改正ではずっと、変動による被害から海岸を防護しを、するとともに、海岸環境の整備と保全及び公衆の海岸の適正な利用を図りという言葉が入りまして、もって国土の保全に資することを目的とするということで、新たに海岸環境の整備、保全あるいは公衆の海岸の適正な利用を図るということがこの第一条、目的に追加されました。
したがいまして、これに基づきまして、逐次、我々としましては、今御指摘のように海岸の保護だけではなしに、例えば海水浴場等の便所とか、あるいはシャワー、更衣室等も順次造っていくように今やりつつあるところでございますが、御指摘もありましたので、また力を入れさせていただきます。
○鰐淵洋子君 以上で終わります。
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