○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。
本日はお忙しい中、公述人の皆様、大変にありがとうございました。貴重な御意見を賜り、心より感謝を申し上げます。
まず初めに、三人の公述人の皆様にお伺いをしたいと思います。
御案内のとおり、昨年の教育基本法の改正によりまして、新しい時代にふさわしい教育システムの構築を図るための今回の法改正でございます。子供たちにとってもより良い教育環境、また教師の皆様にとってもより良い教育環境を築くための法改正にしたいと思っておりまして、少し大きなテーマになりますが、三人の皆様にお伺いしたいと思いますが、この法案に関することでもそれ以外のことでも結構ですが、子供たちのため、また教職員のためのより良い教育環境づくり、今何が一番重要か、何を今しなければいけないか、それぞれのお立場で感じていることを、是非とも御意見をちょうだいしたいと思います。
○公述人(鯨岡武君) 教育環境は、やはり先ほど申し上げましたように、学校を支援していただける環境というか、温かい環境というのがやっぱり必要だと思うんですね、常に学校を攻撃的に批判的に見る人たちばかりでなくて。そうでないと先生方はやっぱり参ってしまうんですね。ですから、学校を取り巻く人々の環境というか、地域というか、保護者の皆さんというか、そういった方が、さっきボランティアの話を持ち出しましたけれども、そういった目で学校を見ていただくような、国全体がそういう雰囲気になっていただけると、マスコミの皆さんも含めてですね、応援していただくような状況ができれば本当に有り難いなというふうに思っております。
○団長(狩野安君) 池田公述人、よろしいですか。
○公述人(池田賢市君) すごく難しい問題ですけど、私のレジュメの一番初めにあった、私がどう学校をとらえているかというところの繰り返しになるかもしれませんけれども、ゆとりとそれから学力なんですけど。
ただ、ゆとりといっても、多分本当に文字どおり時間的なゆとりだと思いますね。本当に忙しいですよね。先生方も忙しいし、子供も忙しいですよね。そこを何とかならないかということです。授業時間を増やせば学力が上がるかどうかということもまだ分からないですしね。
例えば、これはよく学生にも話すんですけど、小学校とか中学校とか先生に指名されて何か答えなさいと言われたときに、果たして五秒間待ってくれた先生がいるかどうかといつも問い掛けます。──これ五秒ですね。済みません、時間のないところを。これだけ沈黙だと大体先生我慢できなくて、どうしたとか言い始めるのですね。五秒さえ考えさせてくれないのですよ。やっぱりそういうゆとりですね。それは、やっぱり教科書の問題もあるかもしれないし、カリキュラムの問題もありますけど、そんなまず時間的な、やっぱりゆっくり座っていられない、子供たちが、ゆっくり考えていられないというところを何とかしなきゃいけない、環境という点でいうとですね。
それから学力なんですけど、これは社会形成をできる学力ということで、単に知識を蓄積していくだけとなってしまうとこれはやっぱり慌ただしいですね。究極的にはパソコンでもできる話で、やっぱり学校でやらなきゃいけないのは、コンピューターには絶対できないことを、つまり知識をどう使うかということですね、それを一生懸命社会的な状況と絡めながら考えるという、そういう環境になってくれるととても良いなというふうに思っています。
○公述人(根本健一郎君) 私の住んでいる地区では、朝、帰りと年配の方が登校に付いていくんです、二人ずつ。朝は全部ですけど、帰りは一年から三年生、小さい方だけ迎えに行ってやる、そういうことをやっています。あと、夜は七時からですか、パトロール、これは夕方、まあ夜ですから、みんな近所の人たちがグループつくって自分の地区をパトロールするわけです。全部の家庭が分担してやるわけですね。そういうことをやっています。
何よりも私は、隣近所のそういう付き合いも今は希薄ですよね。ですから、学校が呼び掛けるか、まあ呼び掛けるといいますか、何か地域住民のそういうPTAとか、もっと子供たちに声を掛けるということをしていくことが大事かなと思うんです。もう全然知らんぷりで、今は車時代ですのでなかなかそういうところまで気が回らないかもしれませんが、擦れ違ったら声を掛けると、そういう、まあ中学生なんかはよくやっていますんですけれども、そういうことも大事かなと、そういう呼び掛けですね。そんなことを考えています。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
今それぞれお答えいただいたところにも含まれるかと思いますが、やはり教育関係で何か問題がありましたときに、やはり学校や先生方に責任が求められるケースが多いかと思われます。教育に対して、また様々子供たちに対する問題や課題が起きたときに、やはり学校や先生方だけではなくて、家庭また地域一体となってこういったことに取り組んでいくことが大変に重要であると思っております。
そこで、先ほど荻原先生の方からも学校評価、地域を挙げて一緒に取り組む一つの方法として学校評価ということでお話ございましたが、それ以外に、例えば教育委員会の活性化も今回うたわれておりますが、それ以外に是非、家庭と学校と地域、これが一体となって教育に、また子供たちの教育に携わっていけるようなシステムといいますか、そういったものを構築していきたいと思うんですけれども、もし具体的にこういったことはできるんではないかとか御提案がありましたら、御意見をいただきたいと思います。
○公述人(鯨岡武君) 家庭、地域、学校という言葉はうたい文句のようによく言われるんですが、具体的に、今委員さんからお話ありましたように、一体何をやったらいいのかというようなことを問われたときに、それぞれの学校がやっていることが、地域の皆さんの行事に参加したり学校の授業を応援してもらったりというようなことが挙がってくると思うんですね。ですから、その辺のところを更に進めることで、よりそういった連携ができていくのかと、究極はコミュニティ・スクールのような形になるのかと、そういったところが今問われているんだろうというふうに思うのですが。
以上です。
○公述人(池田賢市君) いろいろ問題が起こると学校ばかり責任を求められてというのは全くそのとおりなんですけど、ただ、家庭、学校、地域の連携といったときに、それが単なる責任の分散にならないような形にしなきゃいけないだろうなというふうに思ってはいます。
ただ、それをどう回していくのかはすごく難しくて、むしろ、家庭、学校、地域の連携はもちろんなんですけど、その具体は難しいですが、何か問題が起こったときに教員に責任が集中しないように、教員のある種の、これは定数法ともかかわりますけど、教員の役割分担みたいなことでしょうか、何でもかんでも日本の学校の先生って、いわゆるしつけから学校のことから何でもかんでもですよね。外で子供が何かちょっと悪さしただけですぐ呼び付けられたりとか、どこまで面倒見ればいいか分からないという、その辺の整理から始めないと駄目かもしれないというふうに思っています。
○公述人(根本健一郎君) 神栖の場合には児童館というのがありまして、それは学校帰った後、子供たちがうちへ行っても親がいなくて独りぼっちだと、そういう場合に児童館の方で一緒に遊ぶ、そういう、これは市でそのように職員を配置してやっているわけです。時間も、ですから、その子供によって多少違いますので、親の方と連携を取りながらやっています。
それから、空き教室を利用して、これもこの間、茨城の方の新聞に神栖のあれが載りましたけれども、空き教室に放課後遊ぶ場所をつくってそこに集まって過ごすと、そういうあれです、放課後ですね。
ですから、方法的には、今具体的にやっているのはそういうことですね。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
三人の公述人にお伺いしたいと思います。
先ほども少しお話が出ておりましたが、今回の法改正によりまして、副校長、主幹教諭、指導教諭、こういった職を置くことができるとなっておりまして、これは学校における組織運営体制や指導体制の確立を図ること、これが一応目的となっております。
しかし、こういった役職が配置をされてそれぞれの責任が明確化されたとしましても、学校の最高責任者であります校長先生がしっかりとリーダーシップを発揮して指揮を取っていかなければ、幾らこういった職を置いても機能しないのではないかと思っておりまして、今、様々学校の抱える問題や課題もありますし、そういったことも踏まえた上で、これから更にこの校長先生の役割が重要になってくると思いますが、是非、三人の公述人の皆様から、これからの校長先生の在り方といいますか役割について御意見をちょうだいしたいと思います。
○公述人(鯨岡武君) ちょっと考えがまとまらないんですが。
やはりその職責を得たから校長さんが務まるということではないと思うんですね。人間性そのものだと思うんですよ。ですから、自分の持ち味というか、そういったものを出しながらリーダーシップを発揮していく優秀な人材をしっかりと校長に就けると、そういう登用の制度ですかね、それをやっぱり更に一層確立していかなければならないのかなというふうに思うんですが、副校長それから指導教諭ですか、これは置くことができるわけですから、それぞれの採用権というか人事権を持っている県がどのように判断するかという問題が問われてくるんだろうというふうに思います。
○公述人(池田賢市君) 今後の校長の役割ということですけど、多分、私の先ほどの発言にも言ったんですけど、教育はチームで動くもの、教育チームという考え方が大事だと思うので、まあチームリーダーと言うのかどうか分かりませんが、ともかくみんなの話を聞くということですね。で、協力してやっていくということでしょう。リーダーシップというのは、単に校長がこう決めたらみんなそれに従うという意味のリーダーシップではなくて、チームで動くという発想を取るべきだろうというふうに思っています。
以上です。
○公述人(根本健一郎君) よくホウレンソウと言いますが、職員間で何かあった場合の報告、あるいは連絡、そして相談と、これはやっぱり一番の、心掛けるべきではないかなと。たとえ小さなことであっても報告をすると。やっぱりそれがもとで大変なことになる可能性はあるわけですよね。
それから、もう今はないかと思いますが、結局、自分が子供に対して、担任としてやっている場合あるいは部活でもそうですが、自分が責任を持つというそういうことから、まあこのくらいは大丈夫だろうという、やっぱりそういう気持ちになりがちですね。自分の恥でもあるし指導が悪いからと、そういうことがなく、何でも相談できるそういう上司であればいいんじゃないかなと。
そういうホウレンソウ、報告、連絡、相談と。そして、職員みんながやっぱり、お互いもそういう学年同士のあれもそういうふうにやっていくという一つの姿勢を、まあこれは一つの方法ですけれども、どうかなと思います。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
では、最後に、池田公述人にお伺いしたいと思います。
今回の法案で、指導が不適切な教員の人事管理の厳格化ということで盛り込まれておりまして、任命権者が教育や医学の専門家また保護者などの意見を聴いて、指導が不適切な教員の認定を行う、このようになっております。ここは是非しっかりと公平性、しっかりと、これが重要になってくるかと思いますけれども、この点に関しまして御意見を最後、お伺いしたいと思います。
○公述人(池田賢市君) ありがとうございます。
その不適切かどうかはすごく、まあ専門家がいるのかどうかも実は分からないんですけど、すごく難しいということなんですよね。つまり、ある子供にとってはすごく嫌な先生でも、ある子にとってはすごくいい先生ということは本当にごく日常的にあることで、ですから安易には決められない。ただ、現場には本当にこの人向いてないというような人がいるのも確かだと思うんですよね。そこの見極めは物すごく慎重にならなきゃいけないし、そのときに、専門家というよりも、むしろ、何というのかな、同僚性というのかな、同僚の教員がどう見ているのか、ただ、そこをあんまりやると、またいじめみたいな構造になってもいけないとは思うんですけど、いろんな観点を用意しないとまずいというふうに思っています。
ちょっと短いですけど、以上です。
○鰐淵洋子君 三人の公述人の皆様、本日は大変にありがとうございました。
以上で終わらせていただきます。
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