○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。
本日はお忙しい中、公述人の皆様、大変にありがとうございました。また、貴重な御意見を賜り、心より感謝を申し上げます。
まず初めに、そもそも論になりますが、この国民投票法案の必要性について植村公述人と梁井公述人にお伺いしたいと思います。
憲法第九十六条には、国民が憲法を改正することができる、そういうふうに示されておりますが、具体的な手続の内容が書かれておりません。憲法改正は、主権者である国民の持っている大切な権利でありまして、そしてその権利を行使する、その手だてがこの国民投票法案であると思っております。ですので、慎重な審議を重ねる中で、この国民投票法案をしっかりと成立させていきたいと私は思っておりますが、その上で、先日も憲法記念日を迎えました。私たち公明党といたしましては、国民主権、基本的人権の尊重、そして平和主義、この憲法の三原則はもう普遍の原理としてしっかりと堅持すべきものである、このように考えております。
その上で、特に、先ほどもお話が上がっておりますが、平和憲法の象徴であります第九条は、しっかりとこの戦後の日本の平和と経済的発展を支えた重要なところでもございますので役割は大きいものであると、そのようにも認識をしております。しかし、憲法が制定されまして六十年がたちまして、先ほどもお話が出ておりましたが、国内外の情勢が様々変化する中で、この六十年間たって今の憲法でいいのかどうか、この国の形を表す憲法でございますので、この憲法に関しまして、国民の皆様も含めて憲法論議をしっかりと進めていくことも重要ではないかと思っております。
その上で、現行憲法に関するこの御認識と、あわせてこの国民投票法案の必要性を植村公述人と梁井公述人にまずお伺いしたいと思います。
○団長(関谷勝嗣君) それでは、レディーファーストで梁井公述人、どうぞ。
○公述人(梁井迪子君) 特にレディーファーストでなくてよろしいんですけれども。
私は、やはり先ほどの水岡委員のお話にもございましたけれど、むしろ遅きに失したと、時代の変化に余りにも付いていっていないというふうに思います。
現実に、戦争だとか、それから環境問題も含めて国連の支援活動だとか、そういうものの必要性というのをもう非常に切迫して解決しなきゃいけない問題が出てきている中で、やはり国民投票で憲法そのものを私たちが考えるという機会を今ここで延ばしたら、本当にだれかが好きなように決めていくのに付いていかないといけなくなってしまう。私たちの、私たちの憲法なんだからということで、国民の権利をより明確化するということにおいて国民投票法案をきちんと整理していくということの必要性は私どもの周りではみんな感じております。これをちゃんとしないといけないと。
そして、その中身については、ちょっと、もう少し急がないでゆっくり考えてほしいよねというのが考えです。
○公述人(植村敏満君) ありがとうございます。
この必要性に関しましてということでございますので、憲法について多少述べさせていただければというふうに思います。
先ほども公述の中で述べさせていただきましたとおり、戦後、GHQ支配下の中で制定をされたこの日本国憲法でございます。内容を見ていきますと、第九条、本当にすばらしい、世界に誇るべき内容があろうかというふうに思いますが、今の国際的な流れをかんがみていきますと、本当にこのまま武力を持たずにしてこの国の未来があるのかということも私は議論すべきではないかと思っておる一人であります。
そういう意味におきましては、是非これからこの国民投票法をきっかけに、自ら自国民が自国民のための自国民による憲法を制定して、そして初めて自国に誇りを持てる、そんな国民になれるんではないかというふうに考えておるわけであります。その誇りを持つ中で、是非この国の在り方、また憲法の在り方についても議論を国民の皆様方と深めていくこと、その中で十分議論を尽くして憲法九条の問題につきましては国民投票にかけるべきではないかというふうに考えておるところでございます。
そういう観点からかんがみますと、手続法と私は思っておりますが、この憲法第九十六条に記載されております国民投票の是非に関しましては、私は必要不可欠な手続法であるというふうに考えておる一人であります。
以上でございます。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
では、石村公述人も憲法の専門ということでございますので、現行憲法に対する御認識を、時間限られておりますが、御意見いただきたいと思います。
○公述人(石村善治君) 今の問題についてですか。
○鰐淵洋子君 現行憲法に対する御認識で。
○公述人(石村善治君) 御認識。
○鰐淵洋子君 はい。
○公述人(石村善治君) 日本国憲法は三つの特徴を持っておるというふうに私は論文、著書に書いております。
一つは、日本国憲法の絶対平和主義というのは、これは憲法の世界に冠たる先駆性を持っておるということであります。それから第二番目は、日本国憲法は、アメリカの憲法とは違って社会権を保障したいわゆる自由主義経済一方ではない社会国家的な内容を持った憲法、これは憲法二十五条以下の憲法ですが、それが第二番目。それから第三番目は、明治憲法で十分に保障されなかった近代的な人権、それから民主主義といったようなものを保障する近代的憲法の性格と、そういう三つの性格を持っておって、この中の一番中枢にあるのが絶対的平和主義だというふうに思っております。
憲法としてはそういうふうに理解しておって、憲法の足らざるところは、我々の日常の生活の中であるいは裁判を通してあるいは様々な運動の中で改めていくべきではないかというふうに思っておるわけです。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
続きまして、植村公述人と梁井公述人にまたお伺いしたいと思います。
この法案が成立すれば直ちに憲法改正につながってしまう、こういった一部の御意見があるわけでございますが、この法案が公布されまして、その後に国会で衆参両院におきまして憲法審査会が設置をされます。三年間は憲法改正原案の審査は凍結をされるということになっておりまして、その間にこの憲法に関する調査等が行われまして、憲法を改正するかしないかも含めてここで慎重な審議をまたしっかりとしていくということになっております。
この際、最初はこの原案のところでは二年間の凍結になっておりましたが、我が党としましても慎重審議をしっかりと、憲法を改正するのかしないのかも含めてしっかりと時間を掛けて議論をしていきましょうということで、三年間ということで主張させていただきました。この点に関しまして何か御意見がありましたらちょうだいをしたいと思います。
○公述人(植村敏満君) ありがとうございます。
その長さに関しましては国会の場で是非御議論いただきたいなというふうに思うんですけれども、それでもその周知徹底する手法に関してがやはり一番重要ではないかなというふうに思います。
先ほど述べましたように、この広報の手段、広報協議会の在り方等に関しては、広く国民の皆様方にその情報が伝わるようなしつらい、仕組みを是非お願いをしたいというふうに思っておるわけであります。三年必要であればやはり三年必要だというふうに思いますし、二年でよければ二年でいいんじゃないかというふうに思っています。
ここに関しましては、先ほど言いましたように、私どもこの日本国は議会制民主主義を取っている関係上、代議である国会議員の先生方にそれを託しておりますので、是非ともその国会の場で十分に議論をしていただいて、その内容を是非幅広く国民の皆様方にお知らせをいただきたいというふうに感じております。
以上でございます。
○公述人(梁井迪子君) 今おっしゃいましたように、これが、一応国民投票法案が通ったとして、それからあと三年間あるわけですね。そして、三分の二以上の国会の、もう与党、野党を問わず、全国会議員の三分の二が賛同しなければ改正法案は投票にかからないわけですね。これは本当に時間が掛かることだと。先ほどもおっしゃいましたように、法律一つ変えていくのにどれだけ時間が掛かるかということをおっしゃいましたが、そのとおりで、私はそういう意味では非常に楽観視しております。きっと熱烈な討論が国会でなされるし、またそれに関連してメディアでもそのような議論がなされていくし、私たちの周りでも是非そういうものを材料にしながら自分たちで勉強会をしていく、それは三年どころかもっともっと掛かるのではないかと思いますので、これが早急だとか急いでいるとかいうようなことは余り考えなくてもいいのではないかと思っております。
しかし、やはりこの国民投票法案はきちんと決めておかないと根幹が揺らぎますから、いけないと思っております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
最後に、植村公述人と梁井公述人にまたお伺いしたいと思いますが、先ほどから最低投票率の件で、設けるかどうかということで御意見等もございました。特に参議院の審議におきましても、これがもう一つの大きな課題として審議がされているところでもございますが、先ほども申し上げましたが、やはりこの憲法は国の形を表すものでございますので、国民の皆様も、もしこの憲法を改正するとなったときに、それに対して投票しないというその可能性は低いのではないかなと私は個人的には思っておりまして、ですので、この最低投票率を設置することよりも、先ほどから御意見出ておりますが、幅広く国民の皆さんにも周知徹底をして、この国民投票運動を盛り上げて活性化をしていくというか、そういった取組が重要ではないかと考えております。
改めて、この最低投票率の設置についてと、国民の皆様に広く周知徹底をしながらこの国民投票法案を盛り上げていく上での具体的な御提案なり御意見がありましたら、改めてお伺いしたいと思います。
○公述人(植村敏満君) ありがとうございます。
やはり私も先ほど述べましたとおり、最低投票率の必要性はないというふうに考えておる一人であります。申し上げましたとおり、私ども、この民主主義の中では賛成、反対、棄権、これは認められる権利じゃないかというふうに思っております。その中で、投票行動を取ってのみそれを測るということ自体、私はおかしいんではないかというふうに思います。白票並びに棄権ということも、ある意味これは投票行動と取られるわけでありますので、それよりも一番危険視しておりますのは、やはり憲法改正に反対する皆様方のボイコット運動、こういったものがなされることがより民意を測る上では私は危険ではないかなというふうに感じております。
そういう意味におきましては、投票率を設置することよりも、先ほど委員からも御意見いただきましたとおり、幅広くいかにして国民の皆様一人一人にこの情報を中立的な立場でもたらしていくのかという、その手法に関してが更に重要なところではないかというふうに感じておるところであります。
以上です。
○公述人(梁井迪子君) 今最低投票率につきましては、植村さんがおっしゃったのとほとんど同じ意見です。私はみんなで投票に行こう、こういう問題だからということを私たちももっと言わないといけないし、それから、そういうこの重要性をもっともっと政府もそして公務員の人も含めてみんなで必要性を話していかないといけないと思います。
全有権者の過半数というようなこともちょっとおっしゃいましたが、私はそれは非常に無理なことだと思っております。もう最初から国の行方、自分の生き方を棄権する人は仕方がないと、もう私の暴論ですけれど、私はある意味で、やっぱりできるだけたくさんの人に投票してもらうような努力を私たちがするべきだと思っていますし、それでもどうしてもしたくない人は、お任せという人は出てくると思います。
以上が私の意見です。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
本日の皆様の御意見を基に、引き続き審議をさせていただきたいと思っております。本日は大変にありがとうございました。
|