○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。よろしくお願いいたします。
先日の予算委員会の方でも、何点か教育に関します課題につきまして質問させていただきました。その場でも紹介をさせていただきましたが、昨今、いじめや不登校、教育格差、こういった課題、問題等、私たちもそういった声をいただいておりましたので、教育現場また生活現場にしっかりと私たち自身も行かせていただきまして、教員の方々、お子さん、御両親、そういった方々からもいろいろな意見をいただきまして、また積極的にこういった課題に対しまして対策を講じている、そういった自治体やそういった団体にも行かせていただきまして、そういったものも視察をさせていただきました。
そういう中で、緊急性の高い課題に絞りまして、去る六日の日に、公明党といたしまして緊急提言・現場からの教育改革、こういったものを取りまとめて発表させていただいたわけでございますが、この中で、この緊急提言の一つでもあります教育の機会均等のための公教育の充実、これにつきましても先日の予算委員会で大臣の方にも見解を伺いました。
そこで、教育の機会均等、これは親の所得に関係なくすべての子供に平等に与えられなければなりませんし、また学習機会を保障するためにも、将来的に幼児教育の無償化を目指しつつ、幼稚園の授業料の軽減などきめ細やかな支援を進めていく、こういった教育費の負担軽減を推進していくことも今求められている課題でもありますし、正に政府としましてもその方向で進んでいくことかと思いますが、そこで改めまして、具体的にどのように、こういった将来的に幼児教育の無償化を目指しつつきめ細やかな支援体制をつくっていく中でこういったことを進めていくのか、具体的に何点かお伺いしていきたいと思っております。
まず幼稚園の就園奨励費補助についてお伺いしたいと思っておりますが、これは私立幼稚園の保育料また公立幼稚園の保育料、これを比較しますと約四倍となっておりまして、この格差を是正することと保護者の経済的負担の軽減を図る、こういったことから大変に大きいものがあるかと思いますが、この幼稚園就園奨励費の補助、これが来年度どのような対応になっているのか、また、私としましては、今後もしっかりと拡充を引き続き取り組んでいく中でこういった負担軽減も進んでいくことが重要かと思っておりますが、来年度の対応も含めて御見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(池坊保子君) 幼児期は人格形成において最も大切な時期でございますので、その間に手厚いやはり教育が行われるべきというふうに考えております。
今議員がおっしゃいましたように、公立、私立間の教育格差を是正するために、あるいは保護者の所得状況に応じてきちんとした経済的負担を軽減するためにということで、今年度もしっかりと予算を拡充しております。個々に、個別においては、これは説明は省きますけれども補助単価の引上げを行っております。前年度三億八百万円増の百八十四億五千三百万円を計上しております。
今後とも幼児教育においては、骨太の方針の二〇〇六の中にも、平成十八年度に、「豊かな生活に向けた環境整備」の中で、「就学前教育についての保護者負担の軽減策を充実する」と書かれてございますし、また平成十九年一月二十五日の閣議決定の中にも、「「新成長経済」の実現に向けた戦略」の中に同じようなことが書かれてございます。
これらのことを受けるまでもなく、文部科学省としても、幼稚園に対しては手厚いこれからも拡充を図ってまいりたいと思っております。
○鰐淵洋子君 是非よろしくお願いしたいと思います。
また、関連して、幼稚園に通われます方の低所得者の方に対する支援について質問させていただきたいと思いますが、この私立幼稚園での生活保護世帯の方の負担というのは五〇%に今なっておりまして、この私立幼稚園と私立保育園の負担を比べますと、まだまだ幼稚園の支援があってもいいのではないかとも思っております。特に、この低所得者の方に対する支援、これは教育の機会均等という観点からもしっかりと強化をしていく必要があるところだと思っておりますが、この件に関しまして文部科学省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(銭谷眞美君) 幼稚園就園奨励費補助におきましては、これまでも、所得に応じて補助金額につきまして所要の措置を講じてきたところでございます。特に、保育料の高い私立幼稚園に幼児を就園させる低所得の保護者の負担軽減ということに配慮をしているところでございます。
平成十九年度予算案におきましても、低所得の保護者の負担軽減に意を用いまして、単価で申し上げますと千四百円増ということで配慮をし、幼稚園就園奨励費補助金の増額を計上したところでございます。
今後とも、生活保護世帯などの低所得者層にも幼児教育を受ける機会が保障されますように、幼稚園就園奨励費補助事業を進めてまいりたいと思っております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございます。よろしくお願いしたいと思います。
また、関連しまして、同時就園の年齢緩和についてお伺いしたいと思いますが、第二子以降の減免の優遇措置にかかわる適用条件が来年度緩和されるということでございますが、現行、幼稚園から小学校一年生までの兄、姉がいる園児であったのが、これが小学校二年生までにということでなると伺っております。
このような形で年齢が緩和されることは大変に一歩前進かとも思っておりますけれども、これも将来的な課題になりますが、少子化対策や子育て支援という観点からも、是非ともこの年齢条件、これも将来的には撤廃をしていくという、そういった方向性を持って取り組んでいかれたらどうかと私ども考えておりまして、それに対する御見解がありましたらいただきたいと思います。
○政府参考人(銭谷眞美君) 幼稚園就園奨励費補助におきましては、従来は、同一世帯で幼児を同時に二人以上幼稚園に就園させている場合に、第二子以降の保護者負担を軽減する優遇措置を講じておりました。それを平成十八年度は、小学校一年生のお兄さん、お姉さんを有する園児を第二子以降の優遇措置の対象とする条件緩和を行ったところでございます。
ただいまお話がございましたように、十九年度予算案におきましては、更にこの条件緩和を進めまして、小学校二年生のお兄さん、お姉さんを有する園児を第二子以降の優遇措置の対象とすると、こういうふうに条件を緩和したところでございます。
この同時就園条件、これを年齢に関係なく撤廃すべきであるという御意見のあることは私どもも承知をいたしております。
ただ、そういうことを考えましたときに、限られた予算、もちろん増額は図りたいわけでございますけれども、保護者の負担軽減ということを考えました場合に、財源の問題などもあって、どれを優先的に考えるかと。例えば、先ほどお話もございました低所得者の方の負担軽減を優先するのか、それとも子供の多い世帯の負担軽減を優先するのか、様々な観点から保護者の負担軽減は考えていくべき事柄だと思っております。
引き続き検討してまいりたいと思っておりますけれども、いずれにせよ、すべての世帯において幼児教育を受けられるような、そういう実質的な機会の保障に向けて努力をしていきたいと、こう思っております。
○鰐淵洋子君 今局長がおっしゃったように、優先順位等もあるかと思いますので、こういった声もあるということで、是非とも今後参考に、私たちも審議させていただきたいと思いますが、参考にしていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
教育費の負担軽減に関連しまして、奨学金事業について質問させていただきたいと思います。
この奨学金事業におきましては、来年度の予算におきましても拡充していただきまして、私たちとしましても全力で取り組んでまいりました課題でもありましたので、大変に評価をしておりますけれども、これは日本学生支援機構の調査で、奨学金の受給を希望するが申請しなかった、こういった学生の方が一三・六%いらっしゃるということでした。これは潜在的希望者がまだいらっしゃるということになるかとも思いますが、今後の課題といたしまして、無利子枠の拡充も含めて、また更にこの奨学金事業の拡充を図っていく必要があるかと思っております。
あわせまして、この有利子奨学金の一か月分の上限貸与額、これも十二万円に引き上げるなど、こういった対応も今後の課題として検討もしていく必要があるかとも思いますが、将来的な話にもなりますけれども、御見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(池坊保子君) 学ぶ意欲と能力のある学生が経済的理由によって大学進学を断念することがないように、奨学金というのはきちんと担保しなければならないと思います。
今まで無利子だけでございましたのが、鰐淵議員が入っていらっしゃる公明党の強い尽力によって、五十九年に有利子きぼう21ができました。おっしゃるように、三万、五万、八万、十万で終わりです。十万じゃ足りないから十二万をというお声もありますので、これは考えなければならない問題だというふうに思っております。
それから、今、無利子で条件が満たされているにもかかわらず、二万人弱の方々が無利子で借りることができなくて有利子に回されているという現実がございますので、これはやはりきちんと無利子で貸与できるようにすべきではないかというふうに考えております。御存じのように、十九年度は、貸与人員が五万二千人増えまして百十四万三千人の学生にお貸しできるようになりました。これは、総額では五百四億円増の八千五百三億円でございます。
今後とも、やはり経済的理由によって進学ができないということのないように、それは優秀な学生もさることながら、まじめで誠実に勉強している普通の成績の子供たちが、親から自立して進学したいという子供たちにもちゃんと力になってあげられるようにするべきというふうに考えております。
○鰐淵洋子君 この奨学金事業は、やはり更なる充実は皆様も願っているところでもあると思いますので、引き続きしっかり対応をよろしくお願いしたいとも思います。
冒頭も申し上げましたが、教育の機会均等また子育て支援という観点からも、将来的には幼児教育の無償化を目指しつつ、きめ細やかなこういった教育支援を講じていくことが重要でもあると思っております。
この点に関しましては、先ほども、午前中の質問の中にもございましたが、こういったことを進めていく上では、財源の問題もありますし、こういったこともしっかりと今後国会の場でも議論を深めていかなければいけないとは思っておりますが、政府また文科省の方針に取り組むに当たりまして、改めて大臣に取り組む御決意をお伺いしたいとも思います。
○国務大臣(伊吹文明君) 先生がいみじくもおっしゃったように、無償化には当然財源の問題がかかわってくるわけで、そして無償化をする場合は、今、幼稚園に行っている方、保育園に行っている方、どこも行っていない方も含めて、これはすべて平等に扱わねばなりませんので、水岡先生の午前中の御質問のお言葉で言えば、その方向へベクトルは向けて、しかし現実を忘れずに努力をするということだろうと思います。
したがって、当面は、先ほど来御質問がありますように、保護者負担の軽減に我々は努めるし、厚労省は保育園について努力をしてもらう、両方が共同の施設については両方で努力をしていくということだと思います。
○鰐淵洋子君 ベクトルもそちらの方向に向かっていき、また私たちも是非その方向に進めていきたいと思っておりますので、また引き続きこの課題につきましても進めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
続きまして、環境教育について質問させていただきたいと思います。
今国会の予算委員会におきましても、京都議定書の達成目標に向けた取組また環境に関するそういった課題が出ておりましたけれども、ここ数年の世界の地球環境を見ておりますと、地球温暖化の進行の影響と思われる自然災害が頻発しておりますし、また、このままではいけない、何か行動を起こさなければいけない、そういった意識を持たれている方も今は増えていらっしゃるかとも思います。そういった中で、今環境省を中心にこういった地球温暖化防止の取組も様々な分野で講じられているわけでございますが、こういった取組を進めていく上でやはり一番重要になってくるのは、私は、一人一人の意識変革からまず始まることでありまして、またその意識変革の原動力となるのが教育、この環境教育であると思っております。
ノーベル平和賞を受賞されましたワンガリ・マータイさん、このマータイさんのお取組は大変に有名でございまして、御存じの先生の方も多いかと思いますが、かつてケニアの森林は国土の三〇%を占めておりましたが、伐採や消失によりまして二%に減ってしまった。そういった深刻な状況になりまして、そのことが原因で肥沃な土が流れ出して、食料生産の減少を招いて農村部は貧困に苦しんでいた、こういった流れがございました。そこで、このマータイさんが、植林をすることによって貧困を脱することができる、そういったことを周りの方に呼び掛けられまして、植林運動をケニアの地で、アフリカの地で展開されるわけですが、これは延べ八万人の方が参加をして三千万本の植林が進んだということで伺っております。正にこのマータイさんの訴えによって周りの方々も立ち上がって、何か行動を起こして自分たちの生活の向上また安定のために行動を起こす中でこういった変革が進んだわけでございますが、やはりこういったこと、こういったエピソードも伺いながら、何か環境問題に対して行動を起こす上でやはりこういった環境教育、そういうものをしっかりと一人一人が受けていくといいますか、そういったことを知っていくことがまずは大事な課題であると思っております。
そういった意味で、まず学校教育におきましても、これまでも様々環境教育も講じていただいておりますけれども、やはり学校において子供たちがいろいろ学んだことが家庭に帰り、また地域に戻り、そこからまた大きく広がっていくこともありますので、そういった意味で、この文部科学省におきます環境教育の充実がもう大事な、重要な課題になると思っております。
そこで、文部科学省としまして、来年度どのようにこの環境教育に取り組んでいかれるのかお伺いしたいと思います。
○政府参考人(銭谷眞美君) 学校における環境教育についてのお尋ねでございますけれども、学校では地球温暖化を含む環境問題について、主として社会科や理科を中心に学習をするということになっております。例えば、小学校六年生の理科では、自然環境を大切にする心やより良い環境をつくろうとする態度の育成を図るための学習ですとか、中学校社会科の公民的分野では、地球環境、資源、エネルギー問題について酸性雨や地球温暖化の問題を生徒が調べたりする課題学習といったようなことを展開をしているところでございます。また、これらを総合いたしまして、新たに今の指導要領の下でできました総合的な学習の時間におきまして、教科の枠を超えた横断的な学習の展開ということも行われているところでございます。
来年度でございますけれども、私どもとしては、こういった各学校における環境教育の充実のための施策といたしまして、環境教育推進グリーンプランというものを実施を引き続きすることとしております。これは、地域の身近な自然環境について学習するなどの環境教育に関するモデル地域の指定でございますとか、全国的な実践発表大会の開催といったような全国各地の優れた実践の普及を図る等の事業を実施をするものでございます。こういった環境教育推進グリーンプランを中心として、私ども、十九年度におきましても環境教育の推進を図っていきたいと考えているところでございます。
○鰐淵洋子君 環境教育といいましても様々、水のことだったり空気のこと、様々分野ごとにもありますし、また、これを進めていく上で、専門の先生だったり、かかわってくださる方のやはり協力も必要でありますし、様々課題も進めていく上であるかとも思いますが、やはり現場で進めていく上で様々そういった課題も出てきますので、そういった声も聞いていただきながら、またより良い環境教育が進むように進めていただきたいとも思いますが。
そこで、引き続いてこの環境教育についてお伺いしたいと思っておりますが、今学校において様々環境教育の充実を図っていただくということで、その上で次の課題といたしまして、どのように行動に移していくのかということが次の課題になるかとも思います。そこで、これは和歌山県の取組でございますが、ちょっと紹介をさせていただきたいと思いますが、和歌山県では二〇〇三年から県内の県立高校が実施した省エネ活動の結果、この一年間に削減できた電気代や水道代など、こういった光熱費の一部を各高校に還元する、こういったプログラムを実施されているそうでございます。
公立学校の光熱水費はすべて自治体が負担しておりますので、教員や生徒の皆さんは自分の通う学校の電気代や水道、こういったものの費用がどうなっているのか、そういったことを意識することがほとんどないかとも思いますが、このように省エネに取り組んだとしても、また学校への見返りもないので、なかなかそういったことが進まないということも考えられるかと思いますが、和歌山県としてこういった節約できた光熱水費をすべて自治体の負担軽減するのではなくて、その半分を学校にも還元する、こういった制度をされているということでございます。
そこで、このプログラムを実施した和歌山県の県立高校では、教室や体育館の消灯、電気を消したり、トイレの水を流すのをしっかり調整したり、またエアコンの温度調整をしたり、こういったことを進める中で二〇〇三年度は全体で前年に比べますと約二千七百万円節約することができたそうであります。これ節約率は七・一%ということで、こういったこの節約できました光熱水費、これは三〇%は校内緑化また三〇%は物品購入、残りの六〇%は学校に還元したという、こういったことをされているということでございました。
そのほかに、長崎県の方では、国見高校では環境マネジメントシステム、こういったものを導入して、省エネの具体的な目標を決めて学校でこういった取組をしているということで伺っております。
この和歌山県の取組に関しましては、首長のリーダーシップの下、こういったプログラムが実施されておりますので、このプログラムができるかどうかは別問題としましても、学校自身が生徒たちを巻き込んで、こういった環境に関心を持ちながら、光熱費の削減など、こういった環境問題に対して具体的に行動を起こすということも学校としても取り組めるのではないかと考えております。
そこで、この和歌山県のような取組また長崎県の国見高校での取組、こういった取組に対しまして、まず文部科学省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(大島寛君) お答えを申し上げます。
今先生詳しく御説明がありましたように、まさしくその和歌山県を始めとして、非常に一生懸命いわゆる光熱費の節約といったものをとらえながら環境問題に取り組んでいるところがこのところ徐々に増えているという状況にあります。今お話しになったほかにも、例えば札幌市ですとかあるいは東京都の文京区、こういったところも始めたりしていまして、非常に広がりを見せ始めているという状況にあります。こういった形で光熱水料を削減した学校にインセンティブを与える、このことは学校における省エネルギーを進めるという観点から教員あるいは生徒等の環境意識の醸成につながる、これは非常に大事なことだというふうに認識しているところでございます。
文部科学省といたしましては、現在このような省エネルギーの取組を紹介した事例集、これを今作成しているところでございます。近々でき上がる予定でございまして、こういったものを活用しながら、今後とも学校における省エネルギー対策の啓発に努めてまいりたいと思います。
○鰐淵洋子君 大臣にも改めてお伺いしたいと思いますが、先ほどの和歌山県の取組は首長さんの、自治体の積極的な取組もあって実施できているわけでございますが、こういったプログラムがなかったとしても、学校の役割としてしっかりこういった環境問題に対して、教育の充実とともに具体的に何か地球環境問題に対して目標を決めて取り組んでいく、こういった行動を起こしてまた貢献をしていくということも学校の役割であると私は思っておりますけれども、今私が紹介した事例を含めまして、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(伊吹文明君) すばらしいことだと思います。教科書の上で教えておるだけじゃこれは全く駄目なんですから、学校現場でできることを実践をして、お金が余らせたというのか、それをほかのことに使うということも大切ですけれども、同時にそのことは余分なエネルギー、二酸化炭素を排出することを抑えているということですからすばらしい取組だと思いますし、改正教育基本法でも、生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うということを今回教育の目標に書いておりますから、改正教育基本法を受けた今学校教育法の改正をしておりますので、当然学習指導要領にもそういうことは申し上げねばなりませんし、また、成功例として各教育委員会も横並びで、いいことはまねていただいたらいいわけですから、いろいろな事例をお教えしたいと思っております。
○鰐淵洋子君 是非とも、今大臣がおっしゃっていただいたように、それぞれの学校で役割を果たしていくこともできますし、具体的に行動を起こす中で、また皆さんの意識も変わり、また地域も家庭もそういった意識も変わってくるかと思いますので、是非そういった取組を全国幅広く皆様に紹介していただき、それぞれの学校での地球温暖化に対する役割、果たしていけるようにまた進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいとも思います。
続きまして、大学運営について質問をさせていただきたいと思います。
二月に、経済財政諮問会議の民間議員の提出資料に大学の努力と成果に応じた国立大学運営費交付金、これの配分ルールという項目がございまして、それに関連して大学の運営についてお伺いしたいと思っております。
この大学運営費交付金でございますが、これは平成十六年度に国立大学が法人化されまして、十七年度より五年間、運営費交付金を一%削減しております。そのような中で、特に文科系大学においては、医学部や工学部などの理系の大学に比べますと競争的経費を確保しにくい、こういった状況にありまして、安定的な運営が厳しい環境に置かれていると思います。そして今後、大学院におきまして競争的経費で賄う、こういった方向性が進むのであれば、文科系大学を更に厳しい運営環境に追い込むと、そういった危険性があると考えておりますけれども、大臣にこれに対する御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(伊吹文明君) 経済財政諮問会議は私も臨時委員として呼び出されまして、国会で何度も御答弁しているのと同じことを私は申し上げておきました。それは、改正教育基本法では大学という項目を新たに立てて、大学の目的として三つのことを書いております。言葉をはしょって言えば、一つは教育、一つは研究、もう一つはその二つの成果の社会還元ですね。
私は、大学というのは立派な知的エリートを社会に送り出すのがやはり一番の目的だと思います。知的エリートというのは、テレビのバラエティー番組やマスコミの風潮というのは本当にそうかなと少し懐疑的に見ることのできる能力のある人、こういう人をつくることだと私は思いますが、そのためには、やはり分厚い、専門ばかにならない、大切な不用の用という教養を身に付けないと駄目なんですよ。この教養というのは、率直に言うと、経済財政諮問会議が考えているような市場経済というのか、もうけ仕事に必ずしも合わない分野によって蓄積されるんですね。この分野をカバーしていくための大学の、今おっしゃった交付金を市場経済に役立つことばかりに配分しろということは、私は責任者としてはできかねるということを申し上げたということです。
○鰐淵洋子君 是非、この国立大学の人件費や運営経費を支えるためにもこの運営交付金、大事な部分でもございますし、まずはこれをしっかりと確保していくこと、また、その上で、先ほども申し上げましたが、文科系大学は理系に比べるとこういった競争的経費を確保しにくい不利な状況にもあるということでちょっと先ほどお話しさせていただきましたが、こういったこともありますので、これからの課題といたしまして、この人文社会科学、こういったものに重点を置いたプログラムを、こういったものを創設しまして、こういったこれからの対応として必要ではないかと考えておりますが、この点に関しまして御見解がありましたらいただきたいと思います。
○政府参考人(清水潔君) 人文社会科学系についてのお話でございますけれども、一般的に人文社会科学系のプログラムでございますとかプロジェクトは、理科系と比較いたしますと関係者の広がりとか資金など規模の面では比較的小さいという特徴もございますし、また、その中でも分野や大学ごとに差があるというのが現状でございます。
御案内のように、競争的資金ということで、私ども、例えば科学研究費補助金のほか、国庫補助を通じて広く各大学の独自の取組を支援するというような観点から、例えば特色ある大学教育支援プログラムでございますとか現代的教育ニーズ取組支援プログラム等のそういう競争的な経費の充実に努めてきております。
結果として申し上げますれば、例えば今申し上げました特色ある大学教育支援プログラムでは、十八年度、人文社会科学系が全体の採択プログラムの六五%を占めている、あるいは現代的教育ニーズプログラムでは五七%を占めている、こんな状況もございます。
御案内のように、先ほど先生御指摘のように、環境問題のように人文社会科学系のみならず自然科学系も統合したような、そういう現代的、幅広い現代的な例えば環境問題等の必要性、重要性というのは論をまたないところでございまして、私ども、そういう意味でそういう人文社会科学の特性にも十分踏まえながら、こういう各大学の取組、特色ある取組あるいは活発な取組というものを支援してまいりたい、その充実に努めてまいりたいと考えております。
○鰐淵洋子君 先ほど大臣の方からもございましたが、社会における大学の役割、それぞれ大学の方の努力も必要でございますし、しかし、そういったことが発揮できるような環境づくりということで、これもしっかりと進めていく課題であるかと思いまして質問させていただきました。
次の質問に移らせていただきたいと思いますが、私も全く素人ではありますけれども、スポーツと音楽の関係性について質問させていただきたいと思います。
これはある音楽関係の仕事をされている方から伺った話と、また私自身もたまたまテレビを見て感じたことがありましたので、ちょっと質問させていただきたいと思いますが、スポーツと音楽の関係ということで、特にシンクロとかまた新体操、フィギュアスケート、こういったスポーツが挙げられるかと思います。連日テレビでもシンクロの活躍も報道されておりますが、こういった音楽が大きくかかわってくるスポーツでございますが、こういったスポーツは音楽と相互に生かされる関係性でなければいけないと。また、それぞれの動きに合わせた曲を選んだり、また編曲をしたり、また逆にその曲に合わせて演技をする、表現をする、そういった一体的な総合的なといいますか、こういった研究が大変に大事というか重要であるかとも思います。
そこで、私自身もテレビを見て、ああ、こういった取組をされているんだなということで知ったことなんですが、シンクロでございますけれども、これも今、日本におきましても世界最高レベルで活躍をされておりますが、ロシアやスペイン、こういった強豪チームに勝つために特に芸術点、そういったところでしっかりと力を付けたいということで、音楽プロデューサーの方に練習に来ていただいて、その方に、具体的に監督や選手からイメージを聞きながら、こういう表現をしたい、それに対して音楽プロデューサーも、じゃこういう曲にしよう、こういう音にしようということで編曲をされる。そういった曲とスポーツの一体的な取組をされている様子をたまたま私もテレビで見させていただきました。
また、以前、荒川静香選手のインタビューもお聞きすることがありまして、そのときに荒川選手がおっしゃっていたのは、自分の好きな曲で踊って、その曲のすばらしさを表現したいと、そういう思いで滑りましたという、そういった話も伺ったことがありまして、そういったことを通して、改めてスポーツと、こういったシンクロやフィギュアスケート、こういったスポーツと音楽の関係性というのは素人の私から見ても一体的であって重要な関係性があって、また、ここに対して、これからまた世界で活躍していく人材を育成していくという上でも、しっかりとこういった研究なり調査なり進めていく必要があるのではないかということで感じました。
そこで、まず今こういったシンクロやフィギュアスケート、こういったスポーツと音楽の関係性について、こういった研究といいますか調査をされているのかどうか、今現状どういうふうな取組をされているのか、現状をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
ただいま御指摘をいただきました運動と音楽との関係でございますが、私どもも各関係する競技団体にちょっとお聞きをいたしました。
新体操、シンクロナイズドスイミングあるいはフィギュアスケートなどのいわゆる芸術系の競技におきましては、トップレベルの競技者の場合には既存の音楽に合わせて演技をするということはないということで、トップレベル競技者の場合には、その演技やあるいは動きに合わせた作曲あるいは編曲などの音楽作りを行っているというふうにお聞きをいたしております。これは、あくまでもトップレベル競技者ということで、ジュニアの競技者とか一般の競技者の場合には既存の音楽を活用されておられるということでございました。
その際、先生御指摘のとおり、コーチだけでなく音楽の専門家もスタッフに入られまして、演技に合った作曲、編曲などを専門的な視点から行っておられるということで、これはあくまでも各競技団体と各競技者レベルでの実践的な取組が行われているというふうにお聞きいたしております。
○鰐淵洋子君 各競技別に、また世界を代表する選手、日本代表選手やチーム、そういったところではこういった研究なり取組はされているということでございますが、先ほども少しお話ございましたが、これからのやはり人材育成、世界で活躍する人材を育ていくという上で、こういった一部分のところではなくて、しっかりと国として、国の戦略として、このようなスポーツと音楽の関係性、より良い表現、競技ができるような、そういった体制をつくる上でも、国としてもこういった戦略的なものをつくっていくことも今後大事ではないかなと。
現在、確かに、現在のレベルでも世界最高レベルにも来ておりますけれども、これからの更なる発展等を考えましたときに、しっかりと国としてもこのような調査研究も進めていいのではないかと考えておりますが、改めて御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
先生御指摘のとおり、芸術系競技におきます演技と音楽の組合せというものは、パフォーマンスを最大限にアピールする上では大変重要だと考えております。現在、先ほども御指摘申し上げました芸術系競技におきます音楽の作曲、編曲などについては、それぞれの競技特性、新体操、シンクロナイズド、フィギュア、それぞれの競技特性があるわけでございまして、競技者個人あるいは競技団体ごとに取り組んでおられると承知しておるわけであります。
確かに、芸術系競技で音楽が重要な要素であるということは認識しておりますが、共通要素であるものの、やはり各競技の競技特性とか競技者の特徴というものを効果的に発揮するために各競技団体ごとにコーチを交えて取り組んでいただいているものと思っておりまして、私どもといたしましては、この競技団体ごとの取組に期待をしたいと思っているわけでございます。
○鰐淵洋子君 済みません。繰り返しになりますけれども、確かにおっしゃるとおり、個々の競技によりましても、また個人によりましても様々状況も違いますし課題もありますので、またそれぞれの分野で検討し、進めていくことももちろん重要であると思います。
それとともに、やはり、先ほども申し上げましたが、これからの育っていく子供たち含めて、選手が更に世界で活躍できるような環境づくりということで、例えば、先ほど申し上げましたが、こういったスポーツと音楽の関係性を研究するような、そういった勉強というか研究をされている方も現にいらっしゃると思いますので、そういった方々への支援も含めて再度、要望という形になりますけれども、そういったことも私は進めていく必要があると思っておりますので、再度要望したいと思いますが。
○政府参考人(樋口修資君) お答え申し上げます。
確かに、先生御指摘のとおり、芸術系競技におきます演技を行う上での音楽の重要性というものは、我々も大変大切だと思っているわけであります。
私ども、お聞きいたしますと、こういった芸術系競技の競技団体からは、JOC、日本オリンピック委員会に対しまして、音楽の作成費が競技力の向上に資することから是非助成してほしいという要望があるとお聞きいたしておるわけでございますが、残念ながらJOCにおきましては、音楽の作成費というものについては強化合宿等選手の競技力の向上に直接的にかかわる経費ではないということで、対象経費としてはしていないということもお聞きしておるわけでございます。
私ども、実はスポーツ振興基金によるトップレベル競技者に対する助成のシステムがございます。こういったものの活用が考えられないかどうか、個人助成の中でこういった音楽の作成というものにも個人助成の経費を充てることができるかどうか、こういったことを少し今後よく検討をしてみたいと思っているわけでございます。
○鰐淵洋子君 私も素人ではございますが、しっかりと勉強して、また進むように取り組ませていただきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
では、続きまして次の質問に移らせていただきますが、大学の授業、インターネットを通じた一般公開ということで、こういった取組を是非、昨年の教育基本法の中でも生涯学習の理念が規定をされておりまして、改めてちょっと確認をさせていただきたいと思いますが、国民一人一人が自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことができる社会の実現を図られなければならない、こういった形でこの生涯学習の理念が規定をされております。
私たちも、人間というのは広い意味で教育を受けることによって人間として成長もできるわけですので、そういった意味からもこの生涯学習の理念、これが基本法でうたわれることもすばらしいことでありますし、具体的にこの生涯学習実現のために様々な対策、環境づくりも進めていくことが重要であると思っております。
そこで、具体的な取組といたしまして御紹介させていただきたいと思いますが、これも御存じの先生が多いかと思いますが、アメリカのマサチューセッツ工科大学、ここでは大学の授業をインターネットを通じて一般公開をするオープンコースウエア、OCWを実施をされております。
そこで、アメリカのこういった例も通しまして、この大学の教育の開放が生涯学習の機会拡大につながると考えておりまして、是非日本におきましてもこういったことを進めていきたいと思っておりますが、まずこの日本の大学におきますOCWの実施状況がどのようになっているのか、現状をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(清水潔君) 今、先生御指摘のように、オープンコースウエアでございますが、正に大学のシラバスでございますとか講義ノート、あるいは講義スケジュール、参考文献、課題、試験、そういう一切を含めてその講義の関連情報をインターネットで公開、無償公開していこうと、そういうふうな活動であります。二〇〇一年にMITがオープンコースウエアを提唱して以降、二〇〇五年から我が国ではその取組が始まっております。
オープンコースウエアを実施している大学は、我が国では全体で十大学と承知しておりますし、そのうちにはMITの、今例えば二〇〇六年現在で一千四百のコースをオープンコースウエアしておりますけれども、そこにはまだ及びませんが、一大学で二百六十八、二百三十六のコースを開設した、そういう例もあるわけでございます。
また、十八年四月には、オープンコースウエアに関する情報交換を行って、この活動を援助、普及することを目的としたオープンコースウエア・コンソーシアムが我が国で結成されております。参加大学数は十五大学ということになっておりますが、年々その取組が拡大しております。
先生御指摘がございましたように、正に教育基本法の改正を受けて、大学に関しても教育研究の成果を社会に提供するということが法文上明定されたところでございます。正に大学の講義の公開というのは、自らの教育あるいはその質、水準というものを社会に広く明らかにするということによって、その改善を自ら図っていくということであると同時に、それは同時に、取りも直さず正に生涯学習の機会を提供して一層の社会貢献を大学が図っていく、こういう動きであると、こういうふうに認識しておるところでございます。
○鰐淵洋子君 今お話ございましたけども、先ほどの紹介したマサチューセッツ工科大学、これは円滑に実施するために授業で使用する教材などを事前に著作権処理する、こういった専門チームをつくって作業を進められていると伺っております。日本の大学におきましても、こういったOCWの普及のためには著作権処理、円滑に進めていく、これも一つの課題でもあると思いますし、先ほど少し触れていただきましたが、改めて、日本の大学におきましてこのOCW普及推進のためにしっかりと取り組んでいただきたいと思っておりますが、改めて、どのように普及推進していくのか、その部分をもう一度お答えをお願いしたいと思います。
○政府参考人(清水潔君) 普及促進という観点から考えた場合に、正に先生御指摘のとおりに、著作権の取扱いというのは実は実務上大きな問題でございます。
どうしても第三者著作物を教室で利用する場合に、ややもすると教員は著作権ということについて余り意識しておりませんけれども、言わばインターネットで公開するというような場合には当然不特定多数での活用になるわけでございますから、許諾の問題が起きてまいります。この許諾をどういうふうな仕組み、仕掛けでしていくか、これは私ども、先ほど申し上げたコンソーシアムでの課題となっているわけでございますし、また、私どもも検討をしていかなければならないかなというふうに思っております。
それともう一つ、このオープンコースウエアにつきましては、私どもの所管のメディア教育開発センター、独立行政法人でございますけれども、大学等で開発されたe―ラーニングコースでありますとか教育の素材、シラバス情報など学習コンテンツを総合的、体系的に学習者に提供しようというような教育情報のポータルサイトを設けております。このポータルサイトを活用し、先ほど申し上げました日本の大学のオープンコースウエアをこのセンターのホームページに集約して提供し、効果的な流通、促進というものを支援するというようなことを行っておるわけでございます。
このオープンコースウエアにつきましては、さきに申し上げた著作権のほか、様々な課題もなしとはしないわけでございますけれども、私ども、それぞれ意欲的な取組を行っている大学あるいはこのコンソーシアムと連携しながら、私どものできる限りの支援はしていきたい、このように思っております。
○鰐淵洋子君 先ほども申し上げましたが、この生涯学習の機会の拡大また再チャレンジという観点からも、こういった大学の取組が地域貢献また社会の貢献にもつながりますので、また引き続きこの取組の充実をお願いしたいとも思います。
少し時間は早いんですが、以上で終わらせていただきますが、またこれからもしっかりと、大臣の下、私たちも様々な教育課題、しっかりと頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
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