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○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。
 安倍総理、本日は大変にありがとうございます。
 私の方からは、いじめに関する質問をさせていただきたいと思います。

 まず、私も安倍総理の書かれました「美しい国へ」、読ませていただきまして、この中で、第七章に教育再生ということで、国に対する誇り、学力、教師、モラルの回復、こういったことが書かれておりました。その中でいじめ問題に対しては特に触れられておりませんで、これまでも審議の中で様々、総理の方からもいじめに対する御認識等は伺っておりますが、改めて今回いじめの問題に対しまして、またこの問題解決に向けましての具体策、時間は限られておりますが、伺いたいと思っております。そして、併せまして、このいじめ問題に対しまして児童生徒、親、そして学校、教育関係者、そして国民の皆様に対する是非メッセージをいただきたいと思っております。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) このいじめの問題については、先ほども申し上げましたように、いじめの結果、子供たちが自らの命を絶つという本当に残念な悲惨なことが続いています。何とかこの連鎖を食い止めなければならないと我々は考え、まずはそれぞれが、もちろん我々政府は政府として、あるいはまた学校は学校現場として、また教育委員会は、そして家庭は家庭として、また地域は地域として、できることは何でもやっていかなければ私はならないと、このように考えます。

 いじめは、これはいじめをするということは恥ずかしいことだということを子供たちに諭していく必要はもちろんあるわけでありますし、先ほども申し上げましたが、先生から子供たちにまずは直接訴えていくことも必要なんだろうと、このように思います。ですから、あらゆるレベルで、社会総掛かりでこのいじめの問題に向き合っていく、そしてできることは、みんながすぐできることには取り掛かっていくことが大切であると思います。

 その中で、昨日、教育再生会議において緊急提言が出されたわけでありまして、学校はいじめは絶対に許せず、学校におけるいじめは絶対に許されず、見て見ぬふりをする者も加害者であることを徹底して指導をしていく。そしてまた、問題を起こす子供に対しては、指導、懲戒の基準を明確にして毅然とした対応を取っていく。そしてまた、いじめられている子供に対しましては、守ってくれる人、そしてその子を必要とする人が必ずいるということを伝え、教員は子供のサインを見逃さないよう緊密なコミュニケーションを図らなければならない。そして、いじめを放置、助長した教員には懲戒処分を適用する。また、学校はいじめを隠すことなく、いじめがあった場合には、対応チームを編成するなどにより家庭や地域と一体となって解決に取り組むといった対応策を示しているわけでございます。

   〔委員長退席、理事保坂三蔵君着席〕

 また、今後こうした提言を踏まえながら、道徳教育を通じて規範意識を醸成をしていく。あるいはまた、子供の悩みや不安を受けるスクールカウンセラーの充実や学校外の様々な相談窓口を周知していく必要もあります。

 また、学校、家庭、地域が連携したいじめの未然防止の取組を推進をしていかなければならないと思っていますし、また子供たちが、いじめられている子供たち、またこれは御両親も含めてでありますが、相談する窓口としてのいじめ一一〇番について、この体制をこれは早急に改めていきたいと思っています。正に相談する立場に立って、どうすれば相談しやすいかという観点からこのいじめ一一〇番の仕組みを早急に改めていきたいと思っております。

 いずれにいたしましても、大切なことは、まずできることにはとにかく取り組んでみなければならないと思っています。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 今総理がおっしゃったように、それぞれの場でそれぞれができることを精一杯行っていくということでお話しいただきました。また、このいじめの問題はやはり一人一人の問題でもありますし、社会全体の問題でもありますので、そういった意味でも是非、安倍総理のリーダーシップの下、この解決に向けて全力で取り組んでいくことが大事かと思っております。そういった意味でも、是非、安倍総理御自身のお言葉で、先ほども申し上げましたが、この場でもお言葉をいただきましたが、国民の皆様にも是非この問題の解決に向けてのメッセージもまたどんどん発していただきたいと思いますし、これも一つの対応かとも思っております。

 二十九日の少年漫画雑誌に、総理の指示の下、この「ストップ!いじめ」、こういったアピールの政府広報が出たと伺っております。こういった形のアピールもあるかと思いますが、是非このような総理御自身のアピールということでその対応も検討していただきたいと思いますが、その辺について何かございますでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 少年の漫画雑誌等に広告を出しました。当初、新聞等に出すという話でございましたので、子供たちにメッセージを送るに際して、言わば普通の日刊紙ではこれはなかなかメッセージが届かないのではないかということで私も指示をいたしまして、子供たちが読む、子供たちが目にするものに対して広告を出すべきではないか、このように考えたわけであります。

 私も、国会を通して、またカメラを通して、このいじめの問題について国民の皆様に訴えてまいったわけでございます。今後とも、このいじめを止めるために、そして、少なくとも私たちはこのいじめを止めたいと考えている、そしていじめられている子供たちを守りたいと考えている、こういうメッセージを出していきたいと思います。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 私も全くそのとおりでございますので、私自身もできる立場で精一杯頑張らせていただきたいと思っております。

 続きまして、このいじめ問題の緊急提言についてお伺いしたいと思っております。

 昨日、総理出席の下、教育再生会議が総会を開催されまして、ここで「いじめ問題への緊急提言」をまとめて発表されております。この提言には、いじめは絶対に許されない、またいじめを見て見ぬふりする者も加害者である、また、学校、教育委員会、そして社会全体で、家庭も含めまして社会全体で取り組んでいくことが重要である、こういったこともはっきりと盛り込まれておりまして、我が党としましても主張してきたことでもありますし、私自身もそういった認識でこういった問題取り組んでいくことが重要であると思っております。

 そこで、この提言でございますが、この提出者名が教育再生会議有識者委員一同となっております。この理由をまずお伺いしたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この教育再生会議は、私を基本的には責任者といたしまして、議長といたしまして、文部大臣あるいは官房長官も入っているわけであります。

 この有識者といたしましたのは、この教育再生会議に参加をしていただいた有識者の視点で国民に訴えていただく。そしてまた、この御提言を基に、我々は行政府にある者としてこの御提言を踏まえできることをやっていくという考え方の下に、これはこの緊急提言を出した文責としては有識者という形にさせていただいたわけであります。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 今いただいた答弁にも重なるところもあるかと思いますが、一応この緊急提言の下の方に「教育関係者、国民に向けて」ということで、こういったことも書かれておりまして、改めてこの緊急提言の位置付けといいますか、それをどのように理解すればいいのか、再度御説明をいただきたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨日、再生会議においてこの緊急提言が出されたわけでありますが、その場に私や官房長官、そしてまた伊吹大臣もおりました。

   〔理事保坂三蔵君退席、委員長着席〕

 この緊急提言についてですね、我々もこの提言の趣旨を踏まえて、私どもの権限の中において主張できることは主張していかなければならないと考えておりますし、また、これは今すぐにできること、またやらなければいけないこともありますし、もう少し長いスタンスで今後こうした問題が起きないようにしていく体制、仕組みという観点もあるんだろうと思います。その両面において、我々はこの提言を受けて、提言の趣旨にのっとって対応していくことを考えていかなければいけないし、またいろいろなことも検討していきたいと思っています。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 先ほどもできることからという言葉も、答弁もございまして、そういった意味で、アピール、提言を基に現場で今後活用されていくこともあるかと思います。

 そこで、ちょっと確認をさせていただきたいと思います。文部科学省の参考人の方にお伺いしたいと思いますが、この緊急提言の中に、二番目の項目でございますが、「学校は、問題を起こす子どもに対して、指導、懲戒の基準を明確にし、」云々とございます。ここの懲戒につきまして、義務教育における懲戒、どのようなものがあるか、簡潔に御答弁をお願いしたいと思います。

○政府参考人(銭谷眞美君) 義務教育における懲戒につきましては、学校教育法十一条に基づきまして、学校教育法施行規則十三条二項に定められております。

 懲戒の種類といたしましては退学、停学、訓告というものがあるわけでございますが、公立の義務教育諸学校では退学、停学は行えないということになっておりまして、校長が行う懲戒としては訓告ということになります。なお、このほかに事実上の懲戒行為として、児童生徒を注意をしたり叱責をしたり、あるいは授業後の居残りを命じたり部屋等の清掃を命じたり、こういったような事実上の懲戒行為というものは行えるわけでございます。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 この問題を起こす子供に対しまして出席停止を明記するかどうか、そのような議論もあったと伺っております。私自身も、どのような理由がありましてもいじめは絶対に許されないと、いじめる側が絶対に悪い、この認識でございまして、この中にもありますように、毅然と対応していくことがまた大変に重要であろうかと思っております。

 しかし、この懲戒を発動するまでに、教師、親、学校、地域も含めまして、それまでにどのようなかかわりをしてきたのか、どのように努力をしてきたのか、まずここが重要ではないかとも思っております。まあいろんな場合もあるかと思いますが、どのような問題がある子供であっても、まず変えていこうという教師の思い、両親の思い、地域の思い、家庭の思い、そういった思いの下、かかわっていただき、その上での対応が懲戒につながるのかと思いますけれども、それ以前の対応かと私も思っております。

 そういった意味で、問題を起こす子供に対しての懲戒、ここの部分に関しまして総理の御認識を、御見解をお伺いしたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この懲戒という対応あるいはまた登校を停止をするということも含めてこれは学校教育法の中に書かれているわけでありますが、いじめている子供たちに対しても学校においては常に教育的な見地から指導を行っていく必要があります。他方、いじめられている子のやはり立場に立って、いじめている子に対しては毅然とした厳しい指導をしていくということも、これは当然教育的な見地から必要ではないかと思います。

 よくあるケースとしては、いじめられている子供が学校を替わっていくということは、これはやはりおかしいんだろうと、このように思うわけでありますが、再生会議の中における議論というのは、その中で、どうすればいじめが止められるか、いじめられている子供を守っていくか、あるいはいじめているというのはとっても恥ずかしいことであって、それはいけないことなんだということをどうすればクラスの子供たちに周知徹底していくことができるかどうかという中での恐らくいろいろな議論があり、また国民からもいろいろな声が寄せられていると思います。

 ですから、この出席停止という、これは登校停止ということについてはこれはもちろんいろいろな議論があるわけでありますが、そういう、例えば寄せられている声あるいは議論自体が、ただ単純にすぐに停止ということではもちろん全くないんだろうと、このように思うわけであって、何回も何回も指導してもなかなかそれはそういう方向に行かない。しかし、そういうこともあり得るということであれば、指導がもう少しうまく今いくかもしれないという考え方にのっとっての御意見もあろうと思います。

 いずれにせよ、真剣にみんなこれは考えた上での私はことではないだろうかと、このように思うわけでありますが、しかし、いずれにせよ学校という場においては、子供たちをどう人格の形成に向けて指導し、教育をしていくかという観点から議論をしていく必要があると思います。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 時間になりましたので終わります。大変にありがとうございました。


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