○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。
本調査会におきましては、少子化を中心に課題と対策につきまして様々な角度から調査を精力的に行ってまいりました。
その中で、参考人の皆様より貴重な御意見を伺いまして、また委員の皆様と活発な議論をさせていただきました。この場をおかりいたしまして、清水会長始め委員の皆様、関係者の皆様に感謝を申し上げたいと思います。
私ども公明党は、四月二十七日に少子社会トータルプランを発表いたしました。これは、子供の幸せや子育ての安心が確保される社会こそ国民すべてに優しい社会であるとの考え方に立ちまして、子育てを社会の中心軸に位置付け、社会全体で支援するチャイルドファースト、子供優先社会の構築を訴えたもので、その改革の方向性と具体的施策について提起したものであります。
本日は、本調査会での調査を踏まえた上で、また、この我が党のトータルプランを基に公明党を代表いたしまして具体的に意見を述べさせていただきたいと思います。
結婚する時期はもちろんのこと、結婚、出産をするかしないかは本人の意思にゆだねられておりまして、それは選択肢の一つとされる時代になってきていると思います。本人の選択はそれぞれの価値観に基づいておりますが、労働環境や育児費用の増大などからやむを得ない選択をしている場合も多いかと考えられます。子供を産みたいけれども産めない社会環境があるのであれば、その改善にこたえるのが政治の役目であり、個人の意思を尊重することに十分な配慮を払いながら、子供を産みたいと望む人々に積極的な支援策を講じることが重要と考えております。
出生率低下の原因には、様々論じられておりますが、最大の原因は、晩婚化、非婚化によるものと報告があります。そして、その非婚化、晩婚化に至る過程には様々な理由が挙げられますが、その中で働き方が大きな課題であり、パートや派遣業など不安定で低所得の雇用、また長時間労働など、そういったことが晩婚化、非婚化につながっていると考えられております。
そこで、働き方の見直しを進めていくことが最優先の課題であると考えております。
まず、国を挙げて企業と国民が一体となりまして、生活を犠牲にしない働き方を進めるために、これは仮称でございますが、仕事と生活の調和推進基本法、これを制定することを進めてまいりたいと思っております。その上で、企業の子育てと仕事の両立への取組をより促すために企業が策定した一般事業主行動計画、この公表を義務付け、また育児休業制度につきましては男性の利用を促すために休業給付の引上げや分割取得、短時間利用など柔軟性の高い制度へ改革すること、父親割当て制度、パパクオータ、この実現等を進めていく必要があると考えております。また、賃金や社会保障面で非正規と正規労働者との格差解消を進め、夫婦で一・五人分働くオランダ方式の就労形態の導入も検討してまいりたいと考えております。
そのほか、時間外労働の割増し賃金率ですが、長時間労働是正のために現行の二五%から四〇%へ引き上げることを提案いたしまして、併せて中小企業に対して助成金や税制などにより優遇措置も検討していきたいと思っております。
そのほか、少子化の原因の一つといたしまして、ニートやフリーターなどの若者の雇用問題も指摘されております。若者の就労問題は、将来の社会制度の在り方についても大きな影響を与えるものでありまして、二〇〇七年問題の存在も踏まえ、安定した就労を確保するための再挑戦の機会を創出するなど、積極的な対策が必要であると考えております。そこで、一定の年数雇用を継続した場合には正規雇用へ移行を義務付けるなど、そういったことを提案していきたいと思っております。
また、キャリア教育の在り方を抜本的に見直して、就業体験学習などの取組を初等教育で位置付けること、中等高等教育におけるキャリア教育カリキュラムの見直し、雇用行政と教育行政の連携強化などを進めていきたいと考えております。
次に、子育ての様々な負担が子供を持つことに対するちゅうちょを生み出しているという指摘もありますので、子育ての負担とその軽減について検討してまいりたいと思います。
公明党が従来から進めてきました児童手当は、育つ子供への支援であるとし、どのような環境の子供であれ、同一に扱うことを最終目的としています。その考えの下、今後十八歳まで支給対象とし、給付水準は倍増を目指し、所得制限は廃止していくことを考えております。
続きまして、保育所でございますが、児童福祉法を改正いたしまして、いかなる家庭の子供であっても利用できる制度にいたし、また待機児童ゼロ作戦を更に強化していきたいと思っております。
そのほか、放課後児童クラブ、地域子ども教室を一体化して、小学校六年生まで預かる、これも仮称でございますが、放課後子どもルーム、これを設置することを強く推進していきたいと考えております。
妊娠、出産にかかわる保健医療サービスについては、出産一時金制度の拡大による負担軽減を更に進める観点から、当面受領委任払い制度の創設により窓口負担を軽減し、保険の適用に向け早急に検討を進めるべきと考えます。また、妊産婦健診にかかわる公費助成を拡大するとともに、不妊治療については一年度当たり十万円の助成限度額を倍増するなど、更なる負担軽減策の実施を進めたいと思います。
次に、住宅、都市政策の在り方でございますが、子供の視点や子育ての支援から再検討を進めるべきと考えます。様々な地域で所得が比較的低い新婚家庭の家賃補助制度の創設など、若者の家族形成を支援する施策実施を進めていきたいと考えております。
また、少子化対策を進める上での国と地方の役割についても整理、検討する必要があると思います。地方分権が叫ばれ、財源の地方への移譲が進んでいますが、少子化対策は国としてどこまで責任を持ち、どこから地方にゆだねるべきかについて議論を整理する必要があると思います。
少子化対策として、生活を犠牲にしない働き方と子育ての負担を過剰にしない支え方、この二つに要約いたしますと、働き方の分野は国が責任を持ってリードすべき問題であり、支え方の方は、国としての責任もありますが、むしろ地方の考えを積極的に取り入れていく分野ではないかと思っております。
本調査会におきましても地方の取組を伺いましたが、特に江戸川区ではすくすくスクールや保育ママ制度、中学校二年生の五日間職業体験の実施など積極的に子育て支援に取り組まれており、いかに住みやすい地域をつくるか、子育てしやすい地域をつくるかという地方の取組が重要であることを実感いたしました。
いずれにしましても、少子化対策、子育て支援は、それぞれの国と地方の役割分担を整理しつつ、国と自治体を始め、地域のあらゆる人々が両輪となって相互に意見交換をしながら進めていくことが重要であると考えます。
最後に、少子化対策、子育て支援を本格的に進めていくための財源確保でございますが、これは国民の理解と納得が大前提でございますが、基本的に、税財源若しくは社会保険財源の二つの選択肢があると思います。
まずは、育児保険制度の創設を正式に検討課題として取り上げ、年金、医療、雇用など各保険制度からの支援強化も次善の策として検討すべきと考えます。しかし、すべてを保険料で賄うことが難しい場合には税制改革も検討しなければならないと考えております。
以上、公明党を代表して考えを述べさせていただきましたが、引き続き、子供の幸せや子育ての安心が確保される社会を目指しまして、委員の皆様と活発な意見交換をさせていただきたいと思います。
大変にありがとうございました。
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