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○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。

 本日は、参考人の皆様、お忙しい中、国会までお越しくださいまして、また、貴重な御意見をいただきまして大変にありがとうございました。現場で実際に携わっていらっしゃる皆様の御意見で、大変に勉強になりました。感謝申し上げたいと思います。

 それでは、早速質問させていただきたいと思いますが、まず金森参考人と坂田参考人にお伺いしたいと思います。

 今、鳥獣等による農林業被害が深刻になる中で、現場では高齢化も進んでいる、こういった状況の中で、被害を事前に防ぐ、被害を受けにくい地域をつくっていくことも重要な取組かと思います。それぞれ島根県、兵庫県で先進的な取組をされているお二人でございますが、今御説明いただいた中に重なる部分もあるかもしれませんが、改めて被害を受けにくい地域づくり、どのようにしていけばいいのか、改めてお伺いしたいと思います。

○参考人(金森弘樹君) 島根県の場合ですけれども、現在、先ほど申し上げましたような鳥獣対策専門員・普及員を使って各地域の指導ということをやっておりますけれども、うまくいっている地域を見ると、やはり集落ぐるみでいろんなことをやっていらっしゃる。リーダーになる方がいらっしゃる。そういう地域で、集落一緒になって防護さく、イノシシ被害を受けないようにフェンスを集落の外にぐるっと一周囲う、そういうものを作ったり、あるいは管理したり、あるいは補修したり点検したり、そういうことを集落みんなでやっていらっしゃる。一方、捕獲についても集落ぐるみではこわなの管理を行っていらっしゃる。そういうところでうまくいっているというふうな事例を見る場合が多いように思います。

 それからまた、市町村においても、やはり市町村の担当職員のやる気といいますか、非常に熱心な方がいらっしゃる市町村においては非常に被害対策が進んでいるというふうな状況があります。そういうふうな中で、やはりリーダーをいかにつくっていくのか、また市町村においてもそういうふうな熱心な職員さんをいかにつくって配置していくのかというところがポイントになっているのかなというふうに感じております。

○参考人(坂田宏志君) 先ほどの金森さんのことと大体同じようなことになりますけれども、やはり集落で例えばさくをしたとしても、そのさくのメンテナンスですね、見回りをしないと、破けたところがあればそこからイノシシでもシカでも入ってくるわけで、そういうことをきちっと、当番をつくって、順番を立てて、それができるかどうかということですね。あと、さくを作るための合意形成が集落の中でできるかどうかというようなこともあります。

 あと、例えば集落の中に放棄農耕地なんかができて、そこの放棄農耕地に獣が、イノシシなんかはよくそのやぶに来ます。そういうところの整理といいますか、そういうことができるかですとか、そういう意味では地域でどれだけ熱心にやれるかということも一つ重要だと思いますし、ただ、その一方で、今の山間地域での鳥獣害問題が、それができていけないところはどういうところかといいますと、やはり高齢化、過疎化が進んでまして、日中の猿が出る時間に若い人は当然いないですし、おじいさんとおばあさんぐらいしかいないというようなところで猿が出てきて農作物を荒らす、あるいは自分の家の中に入ってくると。それを、若い大人の男でしたら簡単に追い払えるものが追い払えないというような状況になっているところもありまして、非常に、先ほど羽澄参考人の方からもあったと思いますけど、そこの地域の振興と表裏一体となるところがあると思います。

 その辺のところが非常に、例えば行政の方で幾ら熱心にしても、そういう地域の活力というのが防護の上で非常に重要かなというふうに考えております。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。

 続きまして、わなにつきまして金森参考人にちょっとお伺いしたいと思いますが、島根県で平成十七年に構造改革特区によって網・わな免許特区をスタートさせたということで、それによりまして十七年度は前年比に比べて約三倍の新規免許取得者を得ることができたと、このような報告がございます。実際、今回の法改正でもこれが取り入れられるようになっておりまして、これに対して無差別殺傷が起こるのではないか、それによってまた生態系に悪影響が起こるのではないか、こういった御意見もありまして、わなの使用禁止とか、そういった御意見もある中で、実際に、余り時間がたってないのでどうだったのかというのはちょっと数として、報告として上がってないかもしれないんですけれども、実際にこの免許取得者が増えて現場ではどうだったのか。また、このわなは全面禁止だという考えに対しまして何か御意見がありましたら併せてお伺いしたいと思います。

○参考人(金森弘樹君) この特区につきましては、昨年初めて行ったということで、まだ一年の結果しかないわけですけれども、確かにこれまで網を使った猟というのはやらないのにその知識も勉強しなきゃいけない、あるいは鳥の種類も覚えなきゃいけないということで、農家の方がイノシシ被害を防ぐためにわなの免許を取りたい、あるいははこわなを集落で管理するために免許を取りたいという場合に非常に大きな負担になっていたと。そういうふうな意見が非常に以前から強かったということから、島根県ではこの特区をつくって、それじゃやってみようということで行った結果、先ほどお話ししましたように、三倍の受験者、合格者があったというふうな結果が出ております。

 この成果でありますけれども、まだ一年目でよく、データ等が出てきて、分かりませんけれども、はこわなによるイノシシの捕獲というのは比較的素人でも捕れやすいというところがあります。そういう中で、捕獲数の増大あるいはハンターの確保ということには今後非常に大きな役割を果たすんではないかというふうに考えております。

 禁止区域の点については、確かに、先ほど申し上げましたように、クマにつきまして錯誤捕獲があるというふうな状況があったりしますけれども、それに対する対応ということもできるのではないかというふうに考えております。また、とらばさみ等につきましても、島根県で今ヌートリアの分布拡大というふうなことも起こっておりますけれども、使う場所ですね、非常に限られた場所でうまく使っていけば非常に大きな猟具になっていくと、なっているというふうな状況もありますので、その使い方、使用者、その辺をうまくやっていけば、必ずしも私はそういうふうなものを禁止するということは必要ないんじゃないかというふうに考えております。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。

 引き続き、このわなの件に関しまして、先ほども様々な御意見がありましたけれども、改めて一言ずつ、吉田参考人、坂田参考人、羽澄参考人からもわなに関して御意見ありましたら、一言ずつ御意見いただければと思います。

○参考人(吉田正人君) 先ほど私も申し上げましたが、わなに関してはもっと、わな免許をつくるんであれば、その免許を持ってないと買えないと、そういうようなところが徹底しないといけないと思うんですね。今はそういう免許の提示なくてもホームセンターでもインターネットでももう買えてしまいます。そして、無免許の人でも使ってしまう、そういったことがございます。

 昨年の環境省の通知に対しても、都道府県の七〇%がそれらに対して対応してないというような、こういう現状の中で、このわな免許を、網免許と分ける、これだけ先へ進んでいきますと、私としては非常にわなによる乱獲という危険はあるんではないかというふうに懸念しております。

○参考人(坂田宏志君) わな、種類によりますけれども、わな自体は動物の種類や場所によっては非常に有効な道具です。ところが、有効な道具をどの範囲で規制するかというのはよく考えないと、例えば管理捕獲、まあ有害駆除なり個体数調整のためにそれなりの力量のある人が使うということであれば非常にいい道具になると思いますし、これが余りその技術がない、くくりわなにしても、イノシシを捕るためにクマが引っ掛かってしまうということがあるわけですけれども、例えば、それはある意味やり方、道具の設定の仕方や置く場所でかなりその確率というのは下げることは、完全とは言わないと思いますけれども、下げることができるわけです。そういうことができる人が使うのか、それ以外の人は使えないのか、その辺りの、一律して駄目ということになってしまうと、せっかく人間が持っている文化的な仕掛け方の技術もありますし、道具を失ってしまうということになりますね。それがいいのか悪いのか、ちょっと私、今ぱっと判断はできませんけれども、そういうことも踏まえて考えないといけないことだと思います。

○参考人(羽澄俊裕君) 私、皆さんの今のお話を踏まえた上で付け加えますが、わなというのは現場で監視パトロールをする仕組みというのは全くないんです。ですから、違法わなを仕掛けようが正当な、まともな、法的には、わなを仕掛けようが、それをきちっと見回ってチェックする仕組みは全くございません。

 わなというのは、針金をくるっとからげて引っ掛けただけでシカでもイノシシでも捕まえることができます。これは、ですから、わな猟師さんにしてみると、自分が工夫して作ったわなで獲物を捕らえるという楽しみがあります。ですから、いろんな工夫をしていろんな仕掛けで現場で楽しんでいらっしゃいますが、それが錯誤捕獲を犯すとかといういろんなことになります。だけれども、それを取り締まるという仕組みがございませんので、だから、そういうことがある中で法的にこういうわなは駄目ですとかというようなことを作ったとしても、現場ではだれも取り締まることはできませんし、そういう人はいません。ですから、本末転倒といいますか、そういうことになってしまっております。

 だから、例えば地域的に、ここはそういうものを使ってはいけないというようなことをやれるとか、あるいは坂田さんおっしゃったように、専門性がきちっとある人だけが使っていいとか、そういうふうな仕組みであれば問題はないと思います。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。

 最後に、坂田参考人に質問させていただきたいと思います。
 事前にいただいた資料の中に、アライグマの問題についても取り組まれているということで拝見させていただきました。ちょうど昨日も、昨日の夕方ぐらいだったと思いますが、テレビの方でもちょうど、京都の方で二、三年前ぐらいからアライグマが増えて、ペットとして飼い切れなくなって放したアライグマが増えて、農業やまた建物、お寺とかの建物に被害が増えているといった、そういった報道もございまして、私の持ち時間あと三、四分あるんですけれども、その中でこの今のアライグマの問題の現状、また課題について、最後お伺いしたいと思います。

○参考人(坂田宏志君) アライグマは、日本じゅういろんなところで本当に急激に増えております。兵庫県の場合は、北海道や神奈川やそういう先進、先進事例と言ったら言い方が悪いですけれども、先に増えた事例を見て、後追いということにはなっていますけれども、本当にかなり急速に増えて農業被害、特にイチゴとかトウモロコシとか割と価値の高いもの、被害を及ぼすということで深刻になっております。

 やはり、それを駆除していくということになるんですけれども、最初のうちはだれもアライグマを捕獲したこともありませんし、そういうような状態ですので、なかなかやる人がいないという状況もあります。あと、シカやイノシシのように、それなりに今までも狩猟としても趣味としてもやっておられる方があった動物とは違いまして、なかなか取り組みにくいというところもあります。

 あと、一番困っていますのは、たくさんやはり殺すことになります。そのことについてやはりいろんな意見の方がおられます。本当に殺すべきなのかというようなことから、あと殺し方、あと殺したものをどう処分するかということで、ちょっと話せば長くなってしまいますけれども、様々な問題があって、今は、どんどん増えている中で何とかしよう何とかしようという計画作りをやっていってようやく、例えば兵庫県の場合ですと、六月をめどにアライグマの管理の指針を県が出して、それに基づいて市と町で対策を取っていくという仕組みづくりをちょうど今しているところです。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。

 今日、四人の参考人の方から様々御意見いただきましたけれども、しっかり今後の審議の参考にさせていただきたいと思います。

 本日は大変にありがとうございました。


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