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○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。労働安全衛生法等の一部を改正する法律案につきまして質問させていただきます。

 まず初めに、厚生労働大臣に質問をさせていただきますが、今回の法改正は、働き方の多様化が進む中で重大な労働災害が頻発し、長時間労働による健康問題の増加、また仕事と育児の両立など課題や問題が深刻化している中で、それに対処するために整備充実されるものと承知をしております。これらの法案は、社会情勢も刻一刻と変わっておりますので、その状況に合わせて法改正も重ねられてきたと思いますが、私たちも、それぞれ職業、職種も違いますけれども、お一人お一人が仕事そして育児、趣味、自己啓発の取組など、それぞれが自分の働き方に充実感を持てる、また満足感を持てる、そういった生き方ができているかどうか、そのような見直しをすることが重要なことではないかと思っております。

 私は、今回の法改正で、一人一人の働き方、ひいては生き方を見直していくという観点に立ちまして法改正が進むべきであると考えておりますけれども、今回の改正に取り組む大臣の御所見をお伺いいたします。

○国務大臣(尾辻秀久君) 健康で充実した人生を国民一人一人が送ることができるようにしていくためには、仕事と仕事以外の活動、例えば家庭、学習、地域活動など、こうしたものを様々に組み合わせ、両者の調和を図ることが必要であると考えます。

 今回の改正におきましては、労働者の健康や安全を確保いたしますとともに、労働者がその希望により仕事と生活を生涯の様々な段階において多様に組み合わせ、働くことができるようにすることを一つの目的として労働時間の設定の改善等を促進することにしたものでございます。先生がお述べになったようなことを念頭に置いての改正であるということを申し上げたところでございます。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。

 それでは、具体的に質問に移らせていただきたいと思いますが、まず労働安全衛生法について質問をさせていただきます。午前中よりそれぞれ委員の先生方からも質問が出ておりまして、多少重なっているところもあるかと思いますが、確認も含めまして質問させていただきたいと思っております。

 労働災害の発生状況でございますが、長期的には減少傾向のようですが、昭和六十年以降は重大災害が頻発しております。事業規模別の労働災害の発生状況がどのようになっているか、特に中小企業での発生が多いようですが、改めて現状をお伺いしたいと思います。

○政府参考人(青木豊君) 労働災害の発生状況でございますけれども、労働者千人当たりの労働災害による死傷者数、千人率によって労働災害の発生頻度を見ますと、平成十六年におきましては、労働者数十人未満の事業場で三・五一、三百人以上の事業場では一・〇三と、約三倍以上の差がございます。五十人未満のところでは三倍、三前後というようなことでございます。

 規模の小さい事業場ほど労働災害の発生率が高くなる傾向が見られているところでございます。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。

 今、労働災害の状況をお伺いいたしまして、小さな事業所また中小企業におきまして労働災害の発生が多いということでお話しいただきましたけれども、特に小さな事業所また中小企業におきましては、団塊の世代の方がこれから退職されていくということで、技術面はもちろんでございますが、安全確保のための知識だったり技術の継承が難しくなってくるのではないかと思っております。

 このような現状を踏まえまして早急に対策も検討していかなければいけないと思いますが、そこで、この平成十六年の建議におきまして、団塊の世代の退職等による安全衛生活動の弱体化を防止するためということで労働安全衛生マネジメントシステム、これが導入を促進しようということで掲げております。これはどのようなシステムなのかお伺いしたいと思います。

 また、あわせまして、これを導入することによりまして安全衛生水準の向上にどのような効果があるのか、併せてお伺いをいたします。

○政府参考人(青木豊君) 労働安全衛生マネジメントシステムについての御質問でございます。

 これは、このシステムは、個人の経験と能力のみに依存しないで、経営トップの方針に基づいて事業者が労働者と協力をしながら職場の危険性あるいは有害性、それの調査を行いまして、その結果に基づく改善対策を組織的、継続的に実施するための自主的な安全衛生活動の仕組みでございます。

 経営トップが安全衛生方針を表明いたしまして、それに基づいて労働者の意見を反映しながら危険有害性の調査をして、それの改善のための、あるいは危険有害性の回避のための経過措置についての計画を作りまして、そしてその計画に基づいて、具体的な計画に基づいて具体的な措置を実施すると。そしてまた、その実施したものについて今度はその評価をすると。そして、その評価を踏まえてまた今度その計画、作った計画の改善をすると。そしてまた、その改善をしてでき上がった計画についてまた具体的に実施をしていくという、ぐるぐると、そういう継続的にかつ組織的にやっていくというものでございます。

 これについての効果についてのお尋ねもございました。
 これは、平成十五年十一月に全国の大規模製造業を対象として実施しました自主点検の結果によりますと、労働安全衛生マネジメントシステムを導入している事業場は、関連する活動を行っていない事業場に比べて労働災害の発生率が平均で約四割低いとの結果が得られております。さらに、労働安全衛生マネジメントシステムを導入した事業場に対して行いましたアンケートによりますと、七割以上の事業場が安全衛生水準の向上が見られたというふうに回答がなされておりますし、また、導入前後の労働災害の発生率を比較いたしますと、導入後は労働災害発生率が平均で約六割に減少しているとの結果が得られているところでございます。

 というふうなことで、労働安全衛生マネジメントシステムは労働災害の発生率の低下を始めといたしまして安全衛生水準の向上に効果があるものと考えております。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。

 今御報告していただきましたが、このシステムの導入によりまして安全衛生水準が向上したと答えたところが七割以上あったということで今御報告いただきましたが、かなり効果があるのではないかと私も思いまして、しっかりと今後、この安全確保のためにもしっかりとこういったシステムを導入を促進していくべきであると思っております。

 しかし、人的、財政的にも十分でない中小企業が取り組むにしましては大変厳しい状況もあるかと思いますので、このシステムの普及促進を図るために何か支援が必要ではないかと考えておりますが、御見解をお伺いいたします。

○政府参考人(青木豊君) 今回の改正で導入する危険性、有害性の調査というのは、従来から事業場で行われている職場パトロールなど、そういったものの災害防止活動の結果を活用するとか、あるいは機械等の取扱説明書を活用するとか、あるいは災害事例の情報を活用するということが可能でございますし、また労働安全衛生コンサルタントなどの外部の専門家の活用もできるということでございますので、中小零細企業も含めまして十分実施可能なものと考えております。

 この労働安全衛生マネジメントシステムについても、従来から事業場で行われている安全衛生活動の延長線上にあるものでございますし、経営トップの方針に基づいて労働者の協力の下に組織的に継続的にこれを実施するためのシステムとして、大臣告示として既に指針を公表しております。そういうことでございますので、十分実施可能な状況はあると思います。

 また、厚生労働省といたしましては、中小企業がこれらの取組を円滑に実施することができるように、普及促進のための支援策としまして、標準モデルの作成でありますとか、研修会に対する講師派遣を実施しようということで予定をしているところでございます。

○鰐淵洋子君 分かりました。ありがとうございます。

 次に、メンタルヘルス対策について質問をさせていただきます。
 近年、過労死についての労災の認定件数が高水準で推移するなど、過重労働による健康障害や過労自殺が多発しておりまして、深刻な状況でございます。冒頭にも申し上げましたが、一人一人が心身ともに充実した生活を送ることができるように、これが目指すべきところであると思いますが、現実はなかなか大変厳しい状況であると思います。

 これもまた当たり前の話ではありますが、会社があって人間があるのではなくて、人間があって会社があるわけでございますので、やはりこれらの問題を解決する方向に持っていくためには会社の、企業の経営者、トップの意識が変わらなければ様々対策を図っても解決が進まないのではないか、そのように考えております。

 経営者、企業のトップへの意識の変革を促すような取組について、何かお考えがありましたらお伺いしたいと思います。

○政府参考人(青木豊君) 過重労働・メンタルヘルス対策について、経営者の意識、経営トップの意識というのが大切だということはおっしゃるとおりだというふうに思います。

 今回の法改正内容については、法改正内容を広く、当然周知に努めることとしていますけれども、特に経営者の方に対しましては、経営者団体の協力を得ながら直接の周知を図るということを考えたいというふうに思っております。

 先ほど申し上げましたように、安全衛生マネジメントシステムもそうでありますし、それから現行のメンタルヘルス指針におきましても、心の健康づくり計画の策定に当たっては、経営者自らが事業場のメンタルヘルスケアを積極的に実施することを表明をすると。経営トップの態度といいますか、そういうことが効果的であるというふうに明記をしているところでもございますし、今後ともそういった指針なども周知徹底して、協力が得られるように努めてまいりたいと思います。

○鰐淵洋子君 是非よろしくお願いいたします。

 次の質問に移らせていただきますが、今回の改正で、面接指導制度の創設を図るなどメンタルヘルス対策が強化されておりますが、月に百時間を超える時間外労働にさらされている方が自らの体調の変化を産業医や、また事業主に訴えるのは大変に難しいのではないかと思っております。調子が悪いと言えば解雇されるのではないかとか、また、自分が実際にそこまで心身ともに疲労がたまってひどい状況であるとか、そういったことに気付いていない方も中にはいらっしゃるかもしれません。様々状況もございますので、労働者の健康、また命を守るためにも、様々な角度からこの対応策も検討していくことが重要であるかと思っております。

 この労働者の本人のメンタル面における変化につきましては、身近な家族や同僚の方が気付く場合もございますので、職場の実態を把握しております産業医、家族、また同僚の方がしっかりと連携をつくっていく、そういった体制づくりも大切かと思っております。

 また、厚生労働省が平成十五年に労働者本人とその家族のために疲労蓄積度自己診断チェックリストというものを作成されておりますが、これは、自分や家族の疲労蓄積が診断できるものということで、中央労働災害防止協会と厚生労働省のホームページに掲載されておりました。

 私自身も実際にこれをやってみましたけれども、項目の中に、イライラする、不安だ、落ち着かない、よく眠れない、以前より疲れやすい、こういった項目がございまして、これに一つ一つ答えていく中で自分の疲労の蓄積をチェックするというものでございました。

 これで正しく診断されるかどうかというのは別の問題といたしましても、こういったものをきっかけに、相談してみようかなとか、また病院に行ってみようかなといった次の行動に移せるようなきっかけにもなるかと思いますので、これもとても重要な取組かとも思いました。

 実際に、このチェックリストでございますが、公開された直後はアクセスが殺到いたしましてホームページがダウンするぐらいだったということで聞いております。ですので、本当に本人が気付かないうちに、また知らず知らずのうちに疲労が蓄積しているケースもございますし、また家族が気付くケースもあると思いますので、そういったときに、自己判断、また身近な人が判断できるようなこういった、今紹介いたしました疲労蓄積度自己診断チェックリスト、こういったものを充実させて、例えば年に一度実施されます健康診断におきましても広報のパンフを配付するなど周知していくことも必要ではないかと考えておりますけれども、今後の対応についてお伺いいたします。

○政府参考人(青木豊君) 今委員がるるお述べになりましたことは、そのとおりだというふうに思います。

 この疲労蓄積度自己診断チェックリストにつきましても、これは平成十六年六月に公表いたしまして、その際には、今お話ありましたように、ホームページに出したところ非常にアクセスが多くなってダウンをしてしまったというようなこともございました。これは、このリストはそういうことで非常に関心が高いということを改めて認識をさせられたところであります。

 このチェックリストは労働者用と家族用と分けておりまして、労働者用は、労働者自身が過重労働による健康障害防止のために疲労の蓄積というものをセルフチェックするツールとして使うと、それから家族用は、家族がはたで見て労働者の疲労の蓄積度を判断できる、判断する目安として活用できるように作成したものであります。

 過重労働による健康障害を防止する上で、このチェックリストが広く活用されるということは有効であるというふうに思っております。

 今回、法改正で様々の内容の改正をするわけでありますけれども、当然、その法改正の内容の周知ということもいたしますが、それと併せてこのチェックリストの周知、活用を図るなどをしてまいりたいと思いますし、今後ともこういったものの普及に努めていきたいというふうに思っております。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。是非よろしくお願いいたします。

 また、同じくメンタルヘルス対策でございますが、専門の先生方の前で大変に私が言うのも恐縮でございますが、やはりこれは早期発見、早期治療が一つの大きなかぎにもなってくるかと思います。そういった意味で、本人やその家族、周りの方が、ちょっといつもと違うなと、そのように感じたときに速やかに手を打てるような取組をしっかりと積極的に推進していくことが重要かと思っております。そういうときに気軽に、そして身近なところで相談できるような、そういった体制づくりも重要かと考えております。

 例えば、委員の皆様も御存じかと思いますが、若者の就労を支援するジョブカフェがございますけれども、これは気軽に立ち寄れる雰囲気ということで、またいつでも相談に乗ってくれる、また具体的なアドバイスもしてくれて職業紹介もしてくれるということで、大変に好評だと思いますが、このような、ジョブカフェのような身近なところで気軽に相談できるような体制づくりが重要ではないかと思っております。

 今、相談窓口といたしまして地域産業保健センターがございますが、これも先ほどからお話が出ておりますけれども、その取組として大田区、東京の大田区では中小企業が多いということもありまして大変充実をしておりまして、区役所をお借りして週に一度相談室が設けられているそうです。そこには精神科のお医者さんがいらっしゃいまして、そして今利用者も増えているということで、大変好評であるということを聞いておりますけれども、地域産業保健センターの充実も含めまして、こういった相談体制の充実を全国的にしっかりと展開していくことが必要ではないかと考えておりますが、御見解をお伺いいたします。

○政府参考人(青木豊君) このメンタルヘルス対策としては、お話ありましたように、労働者本人あるいは家族などが気軽に相談に応じられるようなものというのがやっぱり必要だろうということでございます。事業場における相談体制の整備などももちろん必要だと思いますし、やっていかなければならないということでありますけれども、それと同時に、お話ありましたような地域産保センター、地域産業保健センターにおいても家族を含めた相談体制の整備を図って、場所も、相談窓口を駅前などに開設するなどして利用しやすいように工夫をするというようなことも努力をし、小規模事業場におけるメンタルヘルス対策の支援を図ってまいりたいというふうに思っております。

○鰐淵洋子君 よろしくお願いいたします。

 同じくこのメンタルヘルス対策といたしまして、柔軟な勤務体制を整えていくことも必要ではないかと思っております。休職の規定がない職場では発病と同時に解雇されるというようなケースもあると聞いておりまして、安心して治療ができることが重要でありますし、そのためにも労働契約法で休職規定を設けることが必要ではないかと考えております。御見解をお伺いしたいと思います。

 また、あわせまして、休職できたとしましても、職場復帰をする際に働くことへの焦りを感じて無理をすればまた再発のおそれもありますし、この再発防止という観点からも、ゆっくりと慣れるまでリハビリ的な感じで出勤できるような、こういった復職体制も必要かと考えておりますが、併せて御見解をお伺いしたいと思います。

○政府参考人(青木豊君) 今御質問にありました労働契約法制で、労働契約法で休職についての規定を設けるということでございますが、労働契約法制につきましては、人事労務管理が随分と変化をし就業形態も多様化するという中で、新しいルールが必要ではないかということで今研究会で研究をしていただきまして、さらに中間取りまとめを出して、平成十七年中に所要の検討を深めまして考えていこうということで取り組んでいるところでございます。その中では、労働政策審議会で議論をしていただきまして、その在り方を労使で十分話をして決めていただくことになっておりますけれども、その際には、休職に関することも含めまして当然議論の対象になるということを思っておりますので、そこで議論がなされるだろうというふうに思います。

 再発防止のためのリハビリ出勤についても話がございまして、今回の法案において、労働時間等の設定に当たりまして労働者の心身の健康に配慮すべきことを事業主の努力義務としております。事業主が具体的にどのような配慮をなすべきかは、この労働時間等設定改善指針においてこれから定めるということとしておりまして、これについては法成立後、労働政策審議会において検討をまずしていただこうというふうに思っております。

 御指摘ありました点も含めまして、国会での御議論を踏まえて御検討いただくことにいたしておりますので、そのような中で検討させていただきたいというふうに思います。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
 先ほども申し上げましたが、復職制度、柔軟な対応策が必要かと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 続きまして、時短促進法の改正について質問させていただきます。これにつきましては、少子化対策という角度を付けて質問をさせていただきたいと思いますが、まず初めに大臣にお伺いしたいと思います。

 もう大臣も言うまでもなくもう御存じのことと思いますが、この平成十五年版の厚生労働省の白書によりますと、就学前の児童のいる父親のうち二十三時以降に帰宅する方が全国平均で一割を超えている。また、南関東では二割を超えておりました。そして言うまでもなく、この労働者の比率が高い地域ほど出生率は低くなっている、そういうデータもございました。

 長時間労働の影響というのは、健康障害だけではなくて、結婚をして子供を生み育てたいが時間的にも環境的にも厳しいからあきらめざるを得ない、そういったような個人の生き方にも影響しておりまして、またこの少子化という社会の構造にも影響が出てきていると思います。また、結婚をして子供を生み育てるということは個人の自由ではございますが、男女を問わず、自分の生き方、また自分の希望どおりの生き方ができるようなそういった働き方、これがなければ今日本の抱えますこの少子化の流れというものも止めることはできないと考えております。

 今回の法改正では、年間総実労働時間千八百時間を目標とする労働時間の短縮の推進を図る法律から、労働者の健康と生活に配慮したものへと改善されると伺っておりますけれども、この仕事と育児の両立についてどのような配慮がなされているのか。この長時間労働問題の解決に取り組まれる大臣の御決意をお伺いしたいと思います。

○国務大臣(尾辻秀久君) 今回の改正法におきましては、労働時間等の設定改善に当たりまして育児に配慮すべきことを事業主の責務としておりまして、このような事業主の取組を促進するため国が支援を行っていく考えでございます。

 少子化は国の未来にかかわる重大な問題であると認識をいたしておりますけれども、少子化を解決していくためには総合的な取組が必要でございまして、労働時間等の面からの取組も当然必要と考えております。このため、所定外労働の削減、年次有給休暇の取得促進に引き続き努めてまいりますほかに、今回の法改正により、育児に配慮した労働時間等の設定改善を進めまして、労働時間等の面からも育児をしやすい環境の整備を行う決意でございます。

○鰐淵洋子君 ありがとうございました。

 今回の法改正では、先ほども申し上げましたが、個々の労働者の健康や生活に配慮した労働時間の設定を改善することが目的でございますが、その具体的な取組を進める上で参考となるこの労働時間等設定改善指針、これは厚生労働大臣によって定められることになっております。これによりまして、今労働時間一人当たり平均が、昭和五十年代では二千百時間と言われておりましたが、これが千八百時間に減少してきているということで、しかし現状は労働時間の分布が二極化したり、また、特に三十代の男性がちょうど子育て世代で当たりますけれども、六十時間の割合が高いということで、これらの実態を踏まえた上で、今回この労働時間千八百時間、この目標の扱い、どうされるのか、お伺いをしたいと思います。

○国務大臣(尾辻秀久君) 今後の労働時間対策における目標の在り方についてでございますけれども、これは、労働政策審議会におきまして労働時間等設定改善指針において対処すべき問題であるという認識をしていただいております。そこで、目標を掲げること自体に意義が存在して、例えば一般労働者に限って引き続き目標を掲げることが必要であるという御意見と、今後、労働時間が成果に直結しない働き方が一層広がるという展望に立てば数値的な目標は不要であるという御意見、この双方が示されておるところでございます。

 今後の段取りといたしましては、公労使一致して、目標に関して、改正法に基づく指針の策定の際に、長時間労働の抑制や年次有給休暇の取得促進等の課題ごとに、その要否や内容を個別に検討していくことが適当とされたところでございまして、この建議を踏まえて法成立後に同審議会において検討していくこととしており、御指摘を始めとする国会での御論議等を踏まえて検討してまいりたいと考えております。

○鰐淵洋子君 それでは、最後に要望だけ申し上げて終わりたいと思いますが、今お話しいただきましたこの労働時間等設定改善指針、この中に是非、今大臣から決意もいただきましたけれども、この仕事と育児の両立ができるような環境づくり、これを是非とも全面的に入れていただきたいとも思いますし、また、設定改善委員会が設置されるわけですが、その際には是非育児の経験のある女性だったり、そういう方を是非とも入れていただきまして、こういった子育てと仕事の両立をできる社会づくりに是非とも進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上で終わらせていただきます。


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