○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。
障害者自立支援法案につきまして質問をさせていただきます。
この法案の「目的」に「障害の有無にかかわらず国民が相互に人格と個性を尊重し安心して暮らすことのできる地域社会の実現」とあります。障害の有無にかかわらず、人間はひとしく幸福になる権利を持っていますので、その実現のための改革でなければならないと思っております。
この法案につきましては、我が党としましても障害者団体等の皆様との意見交換を重ねてまいりました。そして、私自身も、友人だったり、個人的にお会いいたしまして意見も伺いまして、メール等でも意見をいただいております。そして、前国会より、皆様の意見を基に様々審議が重ねられてきましたけれども、その中できめ細やかな配慮措置、対応策が盛り込まれてきたかと思います。しかし、今も不安の声、また懸念の声もいただいているのも事実でございますので、今日はその皆様の、現場の皆様の声を基に、確認も含めまして、また基本的な質問になるかと思いますが、三十分程度質問させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
まず、私が意見を伺う中で感じたことの一つに、この法案が、利用者負担など部分的なところがクローズアップされておりまして、この本来目指している姿、目的、そのほか改革の内容がしっかりと伝わっていないところもあるのではないか、そのように感じております。
そこで、いま一度この法案の必要性、特に利用される方の立場に立って、具体的に何がどう良くなるのか御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 現在の制度が支援費制度でございます。そして、この支援費制度は、施行後多くの方が新たにサービスを利用できるようになるなど、障害者の皆さんの地域生活を支援する上で重要な役割を果たしておると評価をいたしております。
ただ同時に、精神障害者が対象となっておりません。そうしたことなど、障害種別間で制度やサービス基盤に大きな格差があるということが一つあります。それからまた、居宅サービスをいまだ実施していない市町村があるなど、地域間の格差が大きく、サービスが広く行き渡っていないということもございます。さらに、施設サービス体系が障害種別ごとに複雑なものとなっており、障害者の就労支援、地域生活の支援などのニーズにこたえられていないことなど、今申し上げたのは支援費制度の課題でございますけれども、こうした支援費制度に課題があるというふうに私ども認識をいたしております。
今般これを、支援費制度が持っております自己決定と自己選択、それから利用者本位、これはすばらしい理念でございますので、この理念を継承しながら、障害者の皆さんの自立した地域生活を支援するための施策を障害者自立支援法案として一元化をし、こうした課題を解決するために障害者施策を抜本的に見直そうと、こういうことで御提案を申し上げているところでございます。
では、具体的にどう変えるのかということでございますけれども、利用者にとりましては障害者の福祉サービスを一元化する、このことを申し上げておりますけれども、そのことにより精神障害者も含めて障害の種類にかかわらずサービスをできるようになる。それから、サービスに係る規制緩和でありますとか障害福祉計画の策定などにより、サービスが一層充実し、どの地域でも支援の必要度に応じてサービスを利用できるようになる。それからさらに、利用者本位のサービス体系の再編によりまして、地域で暮らしたい、もっと働きたいといった個々のニーズに合ったサービスが受けられるようになる。こうしたメリットがあるというふうに考えておるところでございます。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
今、様々御説明いただきましたけれども、今回の法案で改革される点も多々あるかと思います。その中で利用者負担を中心に様々懸念の声をいただいておりますけれども、今回私はこの利用者負担の見直しを、障害者の方に対するサービス、特に今もお話がありましたが、地域で暮らすことを支援するためのサービスを今よりもより量的にも拡充いたしまして全国どの地域でもサービスを受けることができるようにするものととらえておりますが、厚生労働省といたしましてこの利用者負担を導入することの必要性についてどのように考えているのか、改めて御見解をお伺いしたいと思います。
○副大臣(西博義君) 現行のまず障害福祉サービスについての現状について申し上げたいと思います。
ずっと議論がございますように、利用者が増大をしておりまして、その費用が当然のごとく増えております。また、精神障害がサービスの対象になっていないということなど、障害種別ごとにサービスの格差がございます。それから、在宅と施設の間にもこれ格差がある、それから市町村間の地域的な格差も存在をする、さらに今の障害者施策が必ずしも就労ということにつながっていないということなど、様々な課題を抱えているわけでございます。これらの問題を解決するために、今般、障害者自立支援法案を提出させていただきました。その結果、障害種別にかかわらず市町村を中心に一元的に支援をしていくということでサービス量を確保して地域格差を是正をさせていただきます。
それから、就労を希望する人、働く意欲のある障害者の就労の支援を充実する。それから、NPO法人を認めるなど実施主体の規制緩和を行わせていただく。それから、予算補助で今までやっておりました在宅福祉サービスを今回は国等の負担を義務的なものにすると、こういうことで大きく改善を図っているところでございます。
一定の定率負担とそれから所得に応じた月額の負担上限を組み合わせた利用者負担をお願いをしておるわけでございますが、これに当たっては、障害基礎年金のみで生活している方、それから資産の少ない方がおられることを考慮して各般の負担軽減措置を講じることとしております。このことによりまして、制度の安定性、公平性が高まって、それから障害福祉サービスの充実も図られると。障害者の様々な選択を可能なものになるというふうに考えているところでございます。
障害者の皆さんが自らの選択によって必要なサービスを受けながら、収入があれば一定の負担をしていただくことによって障害者が自らの能力と適性に応じて力を発揮できる、まさしく自立した自立社会の構築に今後つなげていきたいと思っているところでございます。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
冒頭も大臣の方からこの法案の目的、必要性についてもお話しいただきまして、今また利用者負担についても御説明いただきましたが、このような法案の目的、またなぜ利用者負担を見直しをするのか、そういったことをしっかりと、現場の皆様にまだまだ十分に行き渡っていないという印象が私自身も受けておりまして、厚生労働省の方でも様々努力はしていただいていると思いますが、難しいとか分かりにくい、そういった声も大変多く寄せられておりまして、今お話ししましたこの目的、またなぜ利用者負担をお願いするのか、そういったこともしっかりと、現場の皆様、市町村や事業者、そして障害者の方もそうですけれども、しっかりと御理解をしていただくように更に周知していくことが重要であるかと思いますけれども、今後この法案の内容についてどのように周知を図ろうとしているのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 障害者の自立支援法案でございますので、まずは何よりも当事者の方に御理解いただくということ、それから市町村が行政上の責任者でございますし、サービスを実際に担っていただいている事業者の方々ございますので、それぞれの方々に御理解いただかなければならないというふうに思っております。
今委員の方からも、私どもの資料が難し過ぎたり十分内容が届いていないんではないかという御指摘をいただきました。今般、そういう御指摘もちょうだいいたしまして、改革の全体像や利用者の御負担についてのできる限り分かりやすい資料を作らせていただき、審議会にもお出しして、当事者の代表の方々おられますので、またその御意見をちょうだいしたほか、全国の障害保健福祉関係主管課長会議を先週開催いたしまして、行政の方から、当事者の方々はもとより、現場で日々当事者の方々に接しておられる事業者の方々あるいは市町村の職員に周知をお願いしたところでございます。
今後とも、分かりやすい資料を作成し、広報に努めてまいりたいと考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
情報が正しく伝わらないことがまたこれが混乱や不安にもつながるかと思いますが、ですので、今後も是非また誠心誠意、丁寧に取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
続きまして、就労支援について質問させていただきます。
障害者の自立という点で、障害者の所得保障を確立することが極めて重要であると考えております。この法案の大きな改革の一つに就労支援を抜本的に強化するということがありますけれども、今回の改正で就労支援事業という新しい事業を立ち上げまして、一般就労の実現に向けて取り組んでいくことを評価しておりまして、是非とも積極的に取り組んでいただきたいと思っております。
そこで、この就労移行支援事業の対象者、具体的な支援の内容などについてどのようなものを想定しているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 今お尋ねのございました就労移行支援事業でございますが、一般企業による雇用等が見込まれる方を対象としたいと考えておりまして、例えば、一番見込んでおりますのは養護学校を卒業された方などでございまして、言わば最初の就業のための訓練から就職活動まで段階を踏みながら一貫した支援を行っていきたいと思っています。
したがいまして、当初は言わば施設内でのトレーニングということになりますが、この点も必ず就労につながるという観点からプログラムを組ませていただくと。それから、企業内での実習など実際の職場における体験型の指導につなげていって一定の就労能力を確保していただいた後、ハローワークなどと連携して適性の合った職場探しを行い、就労に結び付けると。就労後も、その方々に対します相談支援や助言を行うことによって職場の定着に向けた支援を行うと。
こういったことはそれぞれ利用者の方々の個別性がございますので、お一人お一人の支援計画を作らせていただいて、約二年間を標準として段階的に提供されることを想定しております。サービスの利用期間中もその効果について継続的に評価を行って、必要であれば支援内容を見直して、この事業の趣旨であります一般就労に結び付けるということを目指してまいりたいと考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
今局長からも御説明ありましたけれども、就労支援の実効性を上げるためにハローワーク等の地域の雇用関連機関と十分に連携を取ること、また活用できる雇用政策の内容を現場に携わってくださっております職員等の方がしっかりと知った上でそれを十分に活用できるような、そういった連携が大変に重要かと思っております。
また、この雇用政策につきましても、例えば障害者の自立を促す委託訓練事業というものがございますが、これは対象者数が六千人と聞いておりますが、平成十六年度の実施状況が三千百十人ということで、人数枠の半分にしか対応できておりませんでした。これは地域間の格差もございまして、この委託訓練事業だけを見ても分かりますように、この更なる強化、拡充が必要であると思います。
福祉と雇用の連携強化など障害者雇用政策の強化が重要であると考えますが、今後どのように取り組むのか、御説明をお願いいたします。
○政府参考人(鳥生隆君) 議員御指摘のように、障害者雇用施策を進めるに当たりましては福祉施策との連携が非常に重要であるというふうに認識しております。
このため、さきの通常国会において成立いたしました改正障害者雇用促進法におきましては、国及び地方公共団体の責務として福祉施策との有機的な連携を図りつつ雇用施策の推進を図らなければならない旨規定したところでございまして、このような規定の見直しに加えまして、就業面、生活面からの一体的な相談、助言を実施いたします障害者就業・生活支援センターの増設、ハローワークが福祉施設等と連携して就職を希望する個々の障害者に応じた支援計画に基づき一貫して就職支援を行う仕組みづくり、福祉施設が個々の障害者の障害の特徴に関する理解等のノウハウを生かしてより効果的な職場適応援助を行うことを目的としたジョブコーチ助成金制度の創設といったことを行いまして、障害のある人に対して雇用施策と福祉施策の両面から一貫した支援を行うこととしております。
また、障害者委託訓練事業につきましては、先ほど御指摘もございましたが、平成十七年度に対象を拡大して実施しているところでございますが、その実施を更に一層推進していきたいと思っておりまして、委託先として社会福祉法人等を活用しながら事業を推進していきたいというふうに考えております。さらに、このような取組を進めるに当たりましては、福祉施設の職員等の雇用施策に対する理解も不可欠であるというふうに考えておりまして、様々な機会を通じて理解を得るための取組を行っているところでございます。
今後とも、雇用施策と福祉施策との有機的な連携などによりまして、障害者雇用対策の一層の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
続きまして、法定雇用率について質問をさせていただきたいと思います。
現在、法定雇用率が定められておりまして、これによって障害者雇用を促進していくことも必要であるかと思っております。しかし、事業主の中には納付金を払えば済むということで障害者雇用に全く取り組もうとしない、そういったケースもあると聞いております。そういった実態も御存じかと思いますが、今後この雇用率の向上に向けてどのように取り組むのか、お伺いしたいと思います。
また、もう一つ、この法定雇用率を向上する取組と同時に、雇用する事業主、企業側の意識変革が重要であると考えておりまして、これは伺ったお話なんですけれども、その方は車いすの方なんですが、大学に進学をされまして、そして御自分で就職活動をされて、約二十社近く企業を回られたそうです。その中でやっと、やっとの思いで一社、就職決めることができて現在働いていらっしゃるんですけれども、実際、半年たちまして、その方が感じていらっしゃることなんですが、本当に自分がこの会社にいる意味があるのかと、数合わせのために雇われたんではないかと、そういったことを感じていらっしゃるということでした。この話を伺いまして、本当に努力して必死の思いで就職が決まっても障害者の方の能力が十分に発揮されていないようでは、また本当に自分は何のためにここにいるのかと、そういうような思いをさせてしまうようでは本来の目的とは違ってくるんではないかなと思いました。
一方で、適材適所でそれぞれ能力を発揮されて健常者と同様に、またそれ以上に効率性を持って仕事をされている方もいらっしゃいますし、こういった様々な状況を見ていきますと、この障害者の雇用を進めるに当たりまして、障害者の方が地域社会や職場の一員として普通に働ける職場、また社会をつくることが目指すべきものでありまして、また、その実現のためには、先ほども言いましたが、企業だったり事業主側の、また大きくは社会全体の意識を変えていかなければいけないのではないかと実感をいたしました。
そこで、今後、この企業側、事業主側の障害者に対する意識変革の重要性についての認識と、また今後の取組について御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(尾辻秀久君) 雇用率達成につきましては、企業における障害者の計画的な雇用に向けた取組を促進いたしますためにハローワークが指導を行っているところでございますけれども、先般の通常国会における障害者雇用促進法改正法案の審議におきましても指導を強化すべきだという御指摘をいただいたことを受けまして、七月には各労働局に指示をいたしまして、雇用率未達成企業に対する厳正な指導の徹底を図っておるところでございます。
また、今御指摘いただきましたように、障害者の雇用を進めるに当たりましては、各企業におきまして障害者がその能力を十分に発揮できるような仕事や環境を用意するという姿勢を持ってもらうことが重要でございます。それには、まず企業トップの理解が肝要でございますので、ハローワークや労働局におきましては所長、労働局長が先頭に立ちまして企業トップに対する働き掛けを行っているところでございます。さらに、障害者の皆さんとともに働く上司や同僚の理解と協力も不可欠でございますので、障害者雇用に取り組む企業の好事例、好ましい事例の普及や企業に対する様々な形での研修機会の提供により意識啓発も行っているところでございます。
今後とも、企業トップへの働き掛けを強めますとともに、様々な機会を通じての企業に対する意識啓発などによりまして障害者雇用の一層の推進に努めてまいります。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
障害者の自立と共生社会の実現のためには、これは本当に国を挙げて取り組んでいくべきことだと思いますので、是非とも厚生労働省がリーダーシップを取っていただきまして是非積極的にまた取り組んでいただきたいとも思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
続きまして、サービスの質及び量の確保について質問させていただきます。
今回の改正によりましてサービスの量の拡大、地域間格差の解消に向け大きな前進を期待しておりますが、同時にサービスの質をどのように確保していくかも重要な課題であると思います。
特に、今回の改正によりまして、定率の負担を導入し、障害者の方にも利用者としてサービスにかかわる対価を御負担していただくという関係となる以上、これまで以上に更に受けるサービスの質をより良いものにすることが求められてくると思います。具体的に質の確保を図るために、サービス事業者や施設の運営基準、報酬で、いかに質の確保に着目した仕組みを設けるかが重要になってくると思います。
そこで、新たなサービス体系におきましてどのようにしてサービスの質を確保しようとしているのか、今後の取組、方針をお伺いいたします。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。
今回の障害者自立支援法におきましては、事業の体系も変えるというふうにしております。これは、今御指摘ございましたように、良質なサービスを提供していただく、それは障害者の方々の置かれている状況に応じて最善のサービスが届くようにという観点から事業体系を見直そうとするものでございます。
それは、現在、どうもたくさんいろんな施設体系ございますけれども、多様なニーズを有する利用者の方々が長い歴史の中で一つの施設に混在してしまって、必ずしも当初想定した状態像に応じた適切なサービスが提供されていないんじゃないかということ、それから施設本来の目的でございます就労や地域生活への移行が進んでいないんじゃないかと、そういうことを考えまして新しい事業体系に進もうとしているものでございます。
考え方は、サービスごとに利用者像や標準的なサービス内容を明確にし、これに見合った職員の配置基準を設定させていただく、それから事業者ごとに個別支援計画の作成や提供したサービスの内容を、評価を行う責任者を配置していただくとともに、報酬面でこれについて対応していくということ、それから一般就労への移行などサービス提供による成果を報酬面に反映することにより質の向上に取り組むと、こういうことを考えておりまして、言わば結果を出す、良いサービスをし結果を出していただくところに大いに期待すると、こういう方向で方向付けを明確にしていきたいと考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
今の御説明いただきましたが、事業者や施設の運営基準で、いかに質が確保できるような基準ができたとしましても、それに合致した運営をしているかどうか、また事業者や施設の状況をしっかりとチェックできるような仕組みづくり、また利用者の方から苦情等を含めまして、そういった声をうまく行政に吸い上げるような仕組みづくりが重要ではないかと思っております。
これは権利擁護にもかかわることでして、重要な課題であると思いますけれども、不適正な運営をしていることが疑われるような施設、また事業者をどのように今後把握していくのか。特に、利用者からの声をいかに吸い上げて、権利擁護も含めましてどのように適切に対応していくのか、御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(中村秀一君) 事業者につきましては様々な基準が定められますので、まずそういったことを遵守していただくことは当然必要でございます。こういったことに不適合な事業運営なり施設運営ということがありましたら、これについてはきちんと対応していかなければならない。指導、監査は当然でありますし、指定の取消しなど厳正な対応をしていきたいと、こういうふうに考えております。
今回の障害者自立支援法案で特に申し上げなければなりませんのは、市町村が相談支援を行うということで、そういう相談支援の機能も市町村に一元化しております。支給決定も市町村が行うということで、やはり市町村が事業者に一番接する機会が多いわけでございますので、市町村が事業者について問題を発見した場合には、指定権限者である都道府県に通報することを義務付ける制度を新たに設けております。
利用者の苦情等に対する権利擁護も対応が必要だと思っておりますし、このほか、社会福祉法に基づきまして苦情受付窓口設けるとか第三者委員を設置するとか、そういったことについては当然でございますけれども、徹底してまいりたいというふうに考えております。
いずれにしても、これから指定基準を作るということでございますので、従来のものを精査いたしまして、従来以上にそういった面についてはサービスが向上するように、また不正、不当な事業者については言わば退場していただくような厳しい基準をつくりたいと考えております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。
今回の改革は障害保健福祉施策の大きな一歩になるわけですので、だからこそ、次につなげるためにも、利用者の皆さんの声をしっかりと吸い上げる仕組みが重要かと思いますので、早急にしっかりとまた取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
次の質問でございますが、障害者が地域で暮らすこと、当たり前な社会にしていくためには、サービスの質とともに、地域でサービスを受けることができるように量的な整備を進めていくことも重要であると思っております。身近な地域にニーズに応じたサービスがなければ、幾らこの法案で地域生活をうたったとしても絵にかいたもちになりかねません。
このため、今回の改革で規制緩和を進め、地域に通えるサービス拠点を増やしていくと聞いておりますけれども、具体的にどのような内容の規制緩和を図り、それによってどのような効果が期待されるのか。特に、先日の審議会の資料でも提示されておりましたが、多機能型の具体的な条件、内容についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 今委員からの御指摘のございましたサービスをつくりやすくしていくこと、地域でできるだけ支えられるようにつくっていくということでどのような見直しがあるのかというお尋ねでございます。
一つは運営主体の緩和でございまして、通所を基本とする日中活動サービスにつきましては第二種社会福祉事業といたしまして、これにより社会福祉法人だけでなくNPO法人なども参入可能にいたしております。
二つ目は運営基準の緩和でございまして、例えば通所施設におきます食事の提供方法などにつきましても規制を緩和いたします。食事の提供は事業者の任意とさせていただきますし、調理業務を外部に委託する場合の施設外調理なども認める方向でございます。
それから、施設設備基準の緩和もございまして、直接サービス提供部門の設備は最小限とし、管理などの間接サービス提供部門については事業者の自由な判断にゆだねることといたしております。
委員から多機能型の実施について説明を求められておりますが、これは日中活動サービスについて複数の事業を組み合わせることを可能にするということで、従来は施設ごとに最低定員がおおむね二十人から三十人ということで、複数の事業をしようとするとそれぞれ二十人、三十人いなきゃならないということで、実際上、複数の事業の組合せが困難な状況でございましたけれども、最低人員を例えば二十人と想定いたしまして、その二十人の人員がいれば、その人員の方々に対し複数の事業を組み合わせるというようなことも可能にするということで、一つの言わばサービスの場所で多機能型のサービスが提供できるようにしようというのが多機能型の実施のための運営基準の緩和でございます。
○鰐淵洋子君 済みません。ちょっとそろそろ時間ですので、最後一問だけ質問して終わりたいと思いますが。
もう一つ、不安の声ということで、障害程度区分や審査会の在り方についても様々な声をいただいておりまして、その中で、自分と会ったことのない人が、自分のことを十分に知らない人が書類だけの情報で自分の必要なサービスを決めてしまうと、機械的に決められてしまうのではないか、そういった不安の声をいただいておりまして、ですので、改めてこの市町村会を設ける趣旨とその役割についてお伺いしたいと思います。
そしてまた、しっかりとこの支給決定に際しましては障害程度区分のみならず介護者の状況や環境、そして本人の希望を十分に尊重して行われるべきものと考えておりますが、最後に御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 市町村が支給決定を行うわけでございますが、市町村がまず支給決定を行うに当たりましては、審査会が判定した障害程度区分、それから社会活動や介護者、居住等の状況、御本人のサービスの利用の御意向等をお聞きいたしまして、お一人お一人の事情をきめ細かく反映するということで、市町村が支給決定案の作成をすると。その作成に当たっては、当事者御本人に面接して意向も十分聴くとともに、必要に応じましてその必要があれば御家族やサービス提供者からも意見を聴くと、こういうふうにしております。それが第一段でございます。
前段の審査会でございますが、障害者の心身の状況に関して専門的な見地から客観的な判定、障害程度区分を行うと。この客観的な判定ができるようにモデル事業をした上で、今しておりますけれども、そこの中で客観的な判定基準を作りたいと考えておりますが、その際でも個別の事情が非常に重要な場合には、市町村に対しまして合理性、公平性について意見を述べると、この審査会の方も意見を述べるということができる形になっております。
そういったことで、市町村の支給決定に当たりましては、当事者の方々の御意見を十分聴くという形になっておりますし、また形だけではなく、そういったことで当事者の方の言わば思いを十分反映し、満足のいくプランを作るということが重要だと考えております。
○鰐淵洋子君 終わります。
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